『ガイドブックには載っていない タイ 裏の歩き方』
[著]高田胤臣
[発行]彩図社
~イスラム武装勢力が暗躍、タイの深南部三県はどれだけ危険か?
日本から見ると、お気楽で平和に見えるかもしれないタイだが、実は国内には爆弾テロが多発する超危険地帯がある。タイ南部の、マレーシアと隣り合う※深南部三県がそれだ。
深南部三県は、パッタニー県を中心とした地域で、隣接するヤラー県とナラティワート県を加えた3つの県をいう。この地域には19世紀末までマレー人の国家、パタニー王国があった。その関係で、いまでもイスラム教徒が多い。
この地でテロが起こるようになったのは、2004年のこと。当時の首相タークシンの強引な政治手法に不満を持ったイスラム系住民が、警察などを爆弾テロで攻撃。それから10年以上が経ったが、現在でもテロ組織は活動を続け、軍や警察、学校などを標的に爆弾テロや銃撃事件を起こしている。