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生き方・教養
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カエデが歌う理由

『座右のメイ』
[著]野口信行 [発行]PHP研究所


読了目安時間:13分
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 その翌日から、ぼくは他の仕事の合間を縫って、彼女がレッスンをしているスタジオへと足しげく通っていた。それでも彼女は、まともに面談してくれようとはしてくれなかった。しかし、一週間ほど経過した時であろうか、彼女の行動パターンと、彼女とのわずかながらの会話から、彼女が求めていることや、彼女の人間像のようなものが、ぼくの中で漠然と感じられるようになってくるのであった。

 ぼくはこうしたスタジオでの待ち時間も、ノートパソコンを持ち込んで、容量よく、要領よく日常の業務をこなしながら、彼女とのわずかなコミュニケーションを重ねていった。そして、まともに会話を交わしてくれない彼女の心理を、自分なりにではあるが、あれこれと想像してみた。自分の物差しで彼女を捉えようとせず、彼女の立場に立って、彼女の物差しを借りるところから、考え始めてみる。


 こうしてスタジオへ通いつめて、二週間ほど経ったある日のこと。この日、とうとう彼女のデビュー曲の候補となる音源が、数曲あがってきた。新藤さんからその楽曲のCDを受け取ると、それを聴きながら、一曲ごとに自分なりに思いついた感想などをメモに残しておいた。そして彼女がレッスンの休憩へと入った時、ぼくはその状況を見計らって彼女のもとへと歩み寄り、自分なりに楽曲の感想を述べてみるのであった。
「デビュー曲の音源、候補楽曲の何曲かを聴きましたよ。デビュー曲らしいアップテンポな楽曲から、バラード系の楽曲まで幅広くあるし、これはどれを選ぶのか悩んじゃいますよね」
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