『[証言録]海軍反省会 3』
[編]戸高一成
[発行]PHP研究所
永野修身さんの経歴はよく分かりませんがですね、さっき言ったように、アメリカを甘く見ていた。それからもう一つは、永野さんは速戦即決だ、私は速戦即決という言葉は使いたくなくて、私は短期決戦という事で、速戦即決とは非常に違う。どういう経過で長期戦に持っていったか分からんけれど、決戦をやった後の長期戦か、あるいは、決戦をやるまでに、アメリカのその当時のビンソン案ですね。海軍拡張してから押してくる。それに対するのか、それが分からないんです。いずれにしても、長期戦の図演をやったんですよ。二年半です、二年半やって(闘って)、その結論は、日本とアメリカの戦力の差が二倍以上になっちゃう。