『[証言録]海軍反省会 3』
[編]戸高一成
[発行]PHP研究所
松田 先ほどの野元さんから、これをどうまとめるかという話だが、私はこうしたらどうかと思います。みなさんは、今度の戦争中にね、もう、死ぬか生きるかの経験を経ているわけです。それだから、やはり観点は、主として自分の戦争中の体験。そして、ほかの見方と、多少違っても構わんですから、これを一つ幹事の所で見てもらう。しかし、どうしても、これは公表しては具合が悪いのではないかというのはどうか。やっぱり、個人を中心として、自分の信念を書く。そして、それを、なるべく簡単にまとめて、本に収める。というような方針を決められたらどうか。
大井 今、私ね、松田さんのおっしゃった事を、私も賛成で、それを申し上げたかったんですよ。それはね、その、鳥巣(建之助)さんのね、この前の事ね、非常によく書いてありまして、そしてね、それはほかの方がね、賛成とか、違った意見がね、みなあると思うんです。