『[証言録]海軍反省会 3』
[編]戸高一成
[発行]PHP研究所
大島さんの判断は、よっぽど、ドイツの言う通りの事をそのまま伝えたような気がしました。自分の陸軍士官としての判断で判断したほうが良かったんじゃないか、というような気がするんです。
報告の中に、ドイツのだれがこう言った、だれがこう言ったとか、大島さんが色々言われて、ちょっと違う所があったような気がしたんです。
材料はいくらでもあるわけですが、例えば、ヒトラーが天下を取った時に、ヒトラーがどういう方針を採ったかという事ですね。ヒトラーの政策目的というのはね、こういうふうに私は見ておりますが、国民革命という事をやる、それは純血主義と言われるやつですね、純血主義で、第一次大戦の敗戦の原因を、ドイツ軍の背後から刺した者があったからであると、それを排除するんだと。