『[証言録]海軍反省会 3』
[編]戸高一成
[発行]PHP研究所
本名 ちょっと質問いたします。藤村(義一)中佐と戦後何回かお話ししまして、情報、暗号解読について非常に私にとってはショッキングな事があったんで確認したいんですが、その件をまた今作家の阿川(弘之)さんなんておりますね。あの人が暗号の事を書いていましてね、藤村中佐の言うのとだいぶ違うので、彼(阿川)に電話して質問したんですよ。そうしたら彼は、いや、私の言うのが正しいと言ってる。だいぶ食い違っているわけなんです。それはどういう事かといいますと、さっきのアレンとの接触で何回も情報を得たと。それはまあ、さっきもお話に出ていましたが、その行った時、問題はその海軍電報はアメリカだけが解読していたとこう言うんですね。