『[証言録]海軍反省会 3』
[編]戸高一成
[発行]PHP研究所
土肥 今のご意見に対して、何か質問があれば、この際どうぞ。
三代 私が軍令部に着任したのは、昭和十四年の十一月ですけれども、その頃辺りなんですが、上の人辺りには砲術屋がいっぱいおりましたな。やっぱり砲術が優秀だと信じておったわけですかね。そういう関係で、軍令部には飛行機の事知ってんのは私一人だったんです。三部にクラスメート(大谷稲穂・兵51)がおりましたが。そういう関係で、飛行機の事は全部私に任せざるを得ないという状況でしたな。ああいう状況において、砲術が非常に、あんたが言われるみたいに、対米の戦力が何倍かあるというんだったらですね、もうちょっと主張してしかるべきじゃないかと思うんですが。