『[証言録]海軍反省会 3』
[編]戸高一成
[発行]PHP研究所
それから後、ちょっと反省と教訓としてその辺をひとつ拾ってみたいと思います。まず、我が海軍は、戦前久しきにわたって、戦艦部隊を主力とする艦隊の洋上決戦に固執したため、各術科の戦術訓練、艦艇兵器の研究関係、すべてこれ合わせた。魚雷戦の攻撃目標も敵部隊の戦艦に絞られるような、絞られすぎた感がある。例えば、さっきの艦隊決戦における構想においても、目標がもう戦艦、戦艦、頭がそれでいっぱいだったように思います。今から考えると。だからあの時での、敵の警戒部隊、阻止部隊といいますか、敵もやってるんですよ。それに対して、邪魔になる敵の阻止部隊、警戒部隊を排除していかなきゃいかん。