『[証言録]海軍反省会 3』
[編]戸高一成
[発行]PHP研究所
土肥 えー、この問題は、これから議論しておりましたらまた明日の朝までかかっても尽きませんので、一応このへんで打ち切りにいたしまして、次に大井(篤・兵51)さんから提案がございましたが、反省会の反省事項として一番重要な事は、池田清君の書いたあの論文(「海軍と日本」一九五一年、中央公論社)に対する反対資料を整える事にある。というような事で、大井さんから提案がありましたので、まぁ今日の残りと、この次の機会は大井さんのこの問題を中心に検討させて頂きたいと思います。では大井さんひとつ。
大井 あの、この前の一月の初めでしたかな、去年の終わり頃でしたか。みなさんに当会から、池田清さんの本をわざわざ買い集めてね、我々に渡してくれまして、三月末までに意見を聞きたいと言われたんです。