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検証 自民党憲法改正草案
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政治・社会
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第1章 今後の安倍内閣の動向、懸念事項

『検証 自民党憲法改正草案』
[著]国内情勢研究会 [発行]ゴマブックス


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1.自民党の主な公約


概要


 安倍政権の経済政策「アベノミクス」の推進や、投資減税や法人税の「大胆な引き下げ」など産業競争力の強化により、持続的成長を実現。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設については、政府方針に沿って「(沖縄県)名護市辺野古への移設を推進」するとし、憲法改正の発議要件を定めた96条などの見直しに取り組む方針も明記――。


 政権奪還からの3年半を「経済最優先で取り組んできた」と振り返った安倍晋三総理大臣。こうした取り組みの結果「中小企業の倒産は政権交代前から3割減少し、雇用は110万人増えた」としました。経済政策は、実は雇用政策でもあるとは世界の経済学者の一致した見解です。パートなどの非正規雇用が多数派占める現状はさておき、安倍総理は、結果的にこうした世界で支配的な学者の見解に従った政策を行ってきたことになります。


 ただし現在は、中国経済の伸び悩みやイギリスのEU離脱に伴う潜在的な経済不安などのリスクに世界経済が直面しています。こうした国際的な経済情勢も踏まえて、安倍総理は「 アベノミクス」のエンジンを最大限にふかすことで、デフレからの脱出速度を更に上げると宣言しました。


 一方で、「 日米が力を合わせ、世界の平和と繁栄に貢献する」という意思に基づき「外交・安全保障においても、日本を民主党政権時代の混迷に、後戻りさせてはなりません」ともしています。


 今回の参議院選挙では、そのような内政外交両面の認識に基づき、次のような公約を掲げています。復興、経済、外交・防衛、憲法など9分野で構成され、経済分野では、アベノミクスの「3本の矢」(大胆な金融緩和、機動的な財政政策、成長戦略)を一体的に推進してデフレを脱却するとし、名目3%程度の経済成長目標を掲げています。


 さらにあらましをみていきましょう。


安倍政権が示した、これまでの成果

●国民総所得 36兆円増加 本年にはリーマンショックで失った50兆円を取り戻す見込み

●就業者数 110万人増加 6270万人(2012年)→6376万人(2015年)

●有効求人倍率 24年ぶりの高水準0・83倍(2012年12月)→1・34倍(2016年4月) 史上初めて47都道府県すべてで1倍を超えた

●若者の就職率 過去最高 大学生は1997年卒の調査開始以降、過去最高(97・3%) 高校生は24年ぶりの高水準(97・7%)

●給与 3年連続で2%水準の賃上げ 今世紀最も高い水準(2%水準)の賃上げを3年連続で実現、大企業のみならず、中小企業も過去最高

●企業収益 過去最高(2015年:70・8兆円)

●税収 21兆円増加 78・7兆円(2012年度)→99・5兆円(2016年度見込み) 法人関係税は47都道府県すべてで2桁増

●企業の倒産件数 25年ぶりの低水準

●外国人旅行者数 過去最高(約2000万人) 訪日外国人による消費額は過去最高(約3・5兆円)

●ロシアとの平和条約締結交渉を本格化

●世界をリードする日本 世界の中心で、動かす外交。


選挙公約の骨子

Ⅰ.経済再生


 経済政策については、G7伊勢志摩経済イニシアティブに基づき、機動的な財政政策を進めるとともに、成長に資する構造改革を加速し、経済再生に万全を期します。今秋にも、速やかに経済対策を断行し、切れ目のない対応をとるとしています。そのためには、日本のデフレ脱却をより確実なものとするため、アベノミクスのエンジンをもう一度力強く回し、消費税率10%への引上げは、2019年10月に行います。


 公共投資にも意欲を見せています。


 リニア中央新幹線の大阪開業前倒し・整備新幹線の建設推進のほか、超低金利奨学金、開かずの踏切対策などの分野を中心に「超低金利活用型財政投融資」を早急に具体化します。その際、今後5年間で官民あわせて30兆円を目途に、十分な政策効果が早期に実現するような事業規模を確保します。


 アベノミクスの恩恵は、大都市と大企業中心になっているとの批判を踏まえて、地方の隅々まで暖かい風を届ける「ローカルアベノミクス」に注力。「成長と分配の好循環」を日本全国にいきわたらせる施策によって、地方を含め日本経済全体を持続的に拡大均衡させ、「名目GDP600兆円経済」を目指す構えです。


 イノベーションによる生産性の向上と働き方改革により、潜在成長率を引き上げるとともに、国民の新たな需要を掘り起こし、また海外の需要を取り込み、デフレ脱却を確実なものとし、経済成長や企業の収益に見合った実質賃金の上昇、最低賃金の引上げを、中小企業・小規模事業者や非正規雇用へも広げ、消費の拡大に結び付ける、ともしています。


Ⅱ.女性活躍


 女性活躍の「場」を広げるために、政治の場への女性の更なる参画を促進。自民党として女性候補者の育成を率先垂範するほか、各政党にも積極的な取組みを促すため、議員立法を検討し、早期に国会へ提出します。


 女性の新しいキャリア・ステージの形である起業を支援するために、知識・情報不足の解消のための情報発信、資金調達への支援、ロールモデルの充実、両立支援のための取組みなど、女性の起業ステージに応じた伴走型の支援を実現するとしています。その一環として全国規模の女性起業家サミットを開催する計画です。


 企業や団体などで、指導的地位に占める女性の割合を3割程度にするという数値目標も設定しました。今年4月に完全施行された「女性活躍推進法」に基づき、企業等による行動計画の策定と情報の見える化を促すなど、女性参画の拡大や将来に向けた人材育成を進める計画です。さらには、そうした取り組みで優れた企業に対する認定制度や公共調達の受注機会の増大、両立支援の取組みへの助成等のインセンティブを拡充します。


 これまで女性の活躍が少なかった製造業や建設業において、女性も働きやすい職場環境の整備や業務の魅力発信などを行い、時間外労働の上限規制や休息時間(インターバル)規制の導入等について検討を進め、男性中心型の労働慣行を大胆に見直し、長時間労働を是正するとしました。


 短時間勤務やフレックスタイム、テレワーク、勤務地限定正社員など、多様で柔軟な働き方を推進します。一定時間内での成果を人事評価で重視する企業の取組みを促進します。や子育ては女性が担うべきとする古い意識や風土を改め、「イクメン」や、妊娠・出産した職員やその配偶者の働き方を適切に管理する「イクボス」も含め、男性の意識改革と職場風土の改革を進める構想です。


Ⅲ.地方創生


 地方版総合戦略に基づく地方公共団体の意欲的な取組みを地方創生推進交付金、地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)などで積極的に支援し、先駆的成功事例を点から面へ全国に展開。ローカルアベノミクスの実現、「生涯活躍のまち」の推進、働き方改革、時代にあったまちづくり、小さな拠点の形成等、本格的な実施段階に入った施策を深化させるとともに、地域特性に即して重点的に推進する構えです。


 そのためには地方に「しごと」と「ひと」の好循環をもたらす必要があります。


 本社機能の地方移転を積極的に支援するとともに、文化庁を京都に全面的に移転するほか、ICT活用等による全ての中央省庁の地方移転の実証実験に取り組み、地方創成を目指す構えです。


 その一方で、地域の特性を活かした農林水産業の成長産業化など地域の稼ぐ力や生産性の向上、地域の担い手確保等を実現し、地域経済の好循環を拡大。地域の知恵と人材と資産によるPPP/PFIを積極的に推進し、公共分野における民間の力を活用することによって、地域の産業・雇用の創出やインフラの効率的な維持管理・更新などにつなげる考えです。


 地域経済分析システム(RESAS)の活用、地方創生リーダーの育成、地方創生人材支援制度や地方創生コンシェルジュの活用、地方への人材還流の推進、ICT・イノベーションによる生産性の向上等により、地方や民間の力を最大限に引き出していく考えです。


Ⅳ.安全安心


 復興の加速で「新しい東北」の実現するために、復興財源6・5兆円を積み増し、32兆円としました。これからの5年間は、地域住民と市町村、県、国が共通の認識・目標を持って取り組む「オールジャパン体制」を一層強化し、「地方創生」のモデルとなるような「新しい東北」の実現を目指すとしています。


 福島の復興・再生は中長期的対応が必要であり、「復興・創生期間」後も継続して、国が前面に立って取り組みます。そのなかでも、住まいの再建を着実に推進します。また、避難生活の長期化、災害公営住宅への転居の本格化を踏まえ、心のケアやコミュニティ形成などの生活支援のほか、商業施設、教育・医療・介護施設を整備するなど、地域社会の再生を目指すとしています。


 復興道路・復興支援道路等の主要道路をはじめ、鉄道、港湾・漁港など、復興に欠かせないインフラの早期整備に引き続き全力で取り組むそうです。


 産業・生業の再生、中でも風評被害が大きい観光の振興や一次産業の再生、水産加工品の販路回復に重点的に取り組みます。また、科学的根拠を伴わない輸入規制については、外交交渉を通じ粘り強く撤廃を求め、福島第一原子力発電所の廃炉・汚染水対策をはじめ、中間貯蔵施設整備や指定廃棄物の処理、被災者の方々への支援なども取り組みます。

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