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ニュートリノ
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人文・科学
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はじめに

『ニュートリノ』
[著]多田将 [発行]イースト・プレス


読了目安時間:2分
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 去る2015年、梶田先生が、ノーベル物理学賞を受賞されました。受賞理由は、大気ニュートリノの研究によってニュートリノ振動が起こっていることを発見したことです。このニュースは日本でも大きく報道され、珍しく素粒子物理学の話題がトップニュースを飾ることになりました。


 そのときに盛んに報道されたのが、「ニュートリノに質量があることがわかった」ということばかりで、それをテレビ等の解説委員の方々が説明するのに四苦八苦した挙句、しかし結局視聴者にはよく伝わらない、といういつもの結果に終わったのもよく憶えています。


 この世紀の大発見に於いて、ニュートリノに質量があることは重要なことではあるのですが、それはむしろおまけであって、本質的なことは「あるニュートリノが時間と共に別のニュートリノに変化する」ということであり、この「素粒子の種類が時間と共に変わってしまう」ということの重要性を理解しなければ、視聴者に対して説明することなど、到底不可能です。


 というようなことを、いつも御世話になっているイースト・プレスの編集者さんとの世間話の合間に御話ししていたところ、「だったら是非、その話を本にしましょう!」と言われ、ああ、余計なことを言わなければよかったなぁ、と後悔したものでした。


 僕が生まれて初めて執筆した本は、同じイースト・プレスの同じ編集者さんによる『すごい実験』で、これはまさに僕が携わるニュートリノ実験について紹介する内容でした。このニュートリノ実験(T2K実験)は、梶田先生のグループによって道が開かれたニュートリノ振動の研究を、人工的につくったニュートリノを用いてより詳細に行うものです。その拙著は、主に実験装置に焦点を当てたものでしたが、今回まさに同じニュートリノをテーマとする本書を執筆するにあたり、そこではあまり触れられなかった、ニュートリノ振動現象そのもの、そしてその基盤となる素粒子物理学に焦点を当ててみました。この2冊で、互いに補完し合えるようになっています。ですから、『すごい実験』を既にお読みいただいた方々も、「また同じかよ〜」と思わずに、是非また御手にしていただければ幸いであります。


 それでは、この世で最も身近でありながら、最も謎が多い粒子でもある、ニュートリノの世界に、御案内致しましょう。

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