『ニュートリノ』
[著]多田将
[発行]イースト・プレス
小林・益川理論では、3世代のクォークの混合の程度を表わす行列式として、「CKM行列」というものが出て来ます。Kが小林先生、Mが益川先生のイニシャルですが、Cは、小林・益川理論の前にクォークの混合について考えたイタリアの物理学者ニコラ・カビボのイニシャルです。このCKM行列も、数式が苦手な方のために敢えて書いておきましょう(ここでは、小林・益川理論のオリジナルの論文の表記ではなく、「標準表記」と呼ばれるものを書いておきます)。