読みたいトコだけ買える本。
犬耳書店
初めての方へ 記事一覧 無料登録 ログイン
0
-1
kiji
0
1
1110285
0
偏差値30でもケンブリッジ卒の人生を変える勉強
2
0
1
0
0
0
0
教育
お気に入りとは?

お気に入りボタンを押すとお気に入りリストにこのページが追加されます。興味のあるページ・気になったページを後から確認するのに便利です。

お気に入り お気に入り
プロローグ

『偏差値30でもケンブリッジ卒の人生を変える勉強』
[著]塚本亮 [発行]あさ出版


読了目安時間:3分
この記事が役に立った
1
| |
文字サイズ

『ハリー・ポッター』の世界がそこには広がっていました。


憧れの黒いガウンを着て出席したケンブリッジ大学院卒業式。


それは夢のような時間でした。


1209年に設立され、アイザック・ニュートン、チャールズ・ダーウィン、ジョン・メイナード・ケインズ、白洲次郎らを輩出し、90人を超えるノーベル賞受賞者を世に送り出しているケンブリッジ大学。


卒業式の前にコースメイトたちと大学のホールでランチが執り行われました。ワインを飲みながら、ともに時間を過ごしてきた仲間、先生、その家族と食事を楽しみました。


そのあと、セネットハウスという1700年代に建てられた主にセレモニーに使われるホールへ移動します。


日本の卒業式とは大きく異なって、名前が呼ばれて卒業証書が渡されるようなものではありません。次々とコースメイトの名前が呼ばれ、僕の番が回ってきました。

名前を呼ばれると、待機するために座っていた椅子から立ち、赤と白のガウンを羽織った学長が座っている椅子まで、5メートルもないほどの距離をゆっくりと歩いていきます。学長が座る椅子の前には小さな台が置いてあり、そこにひざまずきます。そして合掌した手を差し出すと、学長がその手をそっと包み込んでお祝いの言葉をかけてくれました。


時間にして、数十秒だったでしょうか。僕はその短い間にケンブリッジでの日々を振り返っていました。

正直に打ち明けると、本当に苦しかった。

祖父がケンブリッジで頑張っている僕に送ってくれた、即席うどんを食べた瞬間に頬を伝い流れた大量の涙は今でも忘れることができません。まさか即席うどんを食べて涙があふれ出るなんて。それほど僕は追い込まれていたのです。だから、学長の祝辞を聞き終わると、自然と涙がこみ上げてきました。


ケンブリッジ大学の大学院に合格することができたものの、20000ワードの修士論文を英語で書く自信もなく、授業についていけるかどうかも不安だった。論文を書いているときにも、思うように書けず何度も書き直しをして、それでもうまく書けず、本当に大学院を卒業できるのかと悩んだこともありました。


卒業式は、ケンブリッジという僕を3年間育ててくれた街、そして人たちとのお別れのときでもありました。人生をリセットしたくて日本を飛び出した僕を応援し、あたたかく見守ってくれたここでの時間は、かけがえのない宝物です。


今、僕は京都で語学学校の経営をしています。

僕がケンブリッジ大学の大学院を出ていると知った人は


「よく勉強ができたのでしょう」


と言われますが、決してそんなことはありません。


昔の僕を知る人たちからは「180度変わったね」、と言われることのほうが圧倒的に多いのですから。

この記事は役に立ちましたか?

役に立った
1
残り:0文字/本文:1105文字
この記事を買った人はこれも買っています
      この記事を収録している本
      この本で最も売れている記事
      レビューを書くレビューを書く

      レビューを書いてポイントゲット!【詳細はこちら】

      この本の目次