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ザ・ビートルズ 解散の真実
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レノンの嫉妬

『ザ・ビートルズ 解散の真実』
[著]ピーター・ドゲット [訳]奥田祐士 [発行]イースト・プレス


読了目安時間:3分
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 セラピーに触発された《ジョンの魂》との差は明白だった。ビートルズの解散後初となる、レノンの新曲を集めたアルバムだったにもかかわらず、その売り上げは、一年前のトロントでのステージを「シネマ・ヴェリテ」風に記録した《平和の祈りのために(Live Peace in Toronto)》とさして変わらなかったのだ。


 自分より才能が劣っていたはずの友人に出し抜かれたという思いは、ハリスンの作品に対するレノンの見方を歪ませた。「ジョージはこんなので喜んでるのか?」と彼は尊大な口調で問いかけ、ハリスンは「オレがレコードを買いたくなるタイプのアーティストじゃない」とつづけた。「クソったれな宇宙に比べると、オレの才能なんてぜんぜん大したものじゃないけど、ジョージはそれより下だと思う」

「あのころのジョンは、やたらとケチをつけたがっていた」とハリスンはふり返っている。「ぼくが留守にしていたときに、家を訪ねてきたことがあってね。その時はたまたまぼくの友だちで、ジョンの友だちでもある男がいた。するとジョンはアルバムのジャケットを見て、『三枚組のレコードを出すなんて、こいつ、頭がおかしいんじゃないのか? それにジャケットの写真を見ろよ。まるで喘息にかかったレオン・ラッセルじゃないか』と言ったんだ。もうとにかく、ケチのつけ通しだった」


 いずれもブロードウェイにあるアレン・クラインのオフィスを定期的に訪ねていたハリスンとレノンが、ニューヨークでは一度も顔を合わせなかったのは、もしかするとそれが理由だったのかもしれない。だがそんなハリスンも、妻とともにマッカートニー夫妻と会う時間を工面することはできた。


 このふたりが顔を合わせるのは、春にマッカートニーがクーデター的なパブリシティに打って出て以来のことだった。だが当初は友好的だった雰囲気も、話題がビジネスにおよんだとたん──その後のパターンを予見するかのように──一気に悪化しはじめた。マッカートニーは次のようにふり返っている。

「『ジョージ、ぼくは〔アップル〕レーベルを離脱したい』と言ったとたん、ジョージは会話を打ち切った。今になってこんなことを言うと、まるで悪魔の舌で嘘をついてるような気がしてくるんだけど、ジョージは間違いなくぼくに、『おまえはこのクソったれなレーベルにいるんだ。ハレ・クリシュナ』と言ったんだ。そんな感じだったし、そんな時代だったのさ」


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