『ザ・ビートルズ 解散の真実』
[著]ピーター・ドゲット
[訳]奥田祐士
[発行]イースト・プレス
どんな問題が起ころうと、レノンとリチャード・スターキーの関係に揺るぎはなかった。ふたりの男は会いたくなると、おたがいと顔を合わせていた──通常は一年に一度か二度。しかしジョージ・ハリスンに言わせると、「彼とぼくらのあいだには大きなへだたりがあった。いや、正確にはぼくらみんなのあいだにへだたりがあったんだ。急にぼくらはみんなおとなになって、別の妻を迎えていた。正直、それも足を引っぱっていたと思う。ぼくらのあいだに楔を打ちこんだのは、あの当時の奥さん連中だったのさ」
彼が指していたのは自分自身の妻たちでも、スターキーの妻たちでもない。