今や、レノンの未亡人というオノの役割には、おそろしく複雑なエチケットがついて回っていた。ＥＭＩレコードはその保管庫から、未発表のビートルズ作品を摘み取る可能性を探っていたが、グループとのあいだには、彼らの承認抜きにはなにひとつリリースしないという「紳士協定」があった。「この件にヨーコ・オノは関与しない。これは純粋にアーティスト的な判断であり、彼女はビートルではないからだ」と同社のスポークスマンは語っている。