『ザ・ビートルズ 解散の真実』
[著]ピーター・ドゲット
[訳]奥田祐士
[発行]イースト・プレス
皮肉にもこの本──世界的なベストセラーとなったものの、一九九四年にゴールドマンが死去すると、歴史から姿を消した──は、オノとマッカートニーに団結する大義をもたらした。このふたりの関係回復を助けたのが、彼らを分けへだてる訴訟に決着をつけようとしていた弁護士たちの仕事ぶりだった。たびかさなる動議の認可と却下、訴えの審理と破棄をへて、さまざまな係争を抱える当事者全員が、やっと法外な訴訟費用によって、自分たちの稼ぎが食いつぶされる可能性に思いいたったのだ。