『ザ・ビートルズ 解散の真実』
[著]ピーター・ドゲット
[訳]奥田祐士
[発行]イースト・プレス
ハリスンが最悪の事態の回避に躍起になり、スターキーがアルコールと麻薬を近づけないための闘いをつづける一方で、マッカートニーは安定し、満足しているように見えた。オノはその年の六月におこなわれたリヴァプール公演で、レノンを追悼するために、彼のもっともよく知られた曲の中から、〈ストロベリー・フィールズ・フォーエバー〉、〈ヘルプ!〉、〈平和を我等に〉の三曲をプレイしたマッカートニーの決断に、強く心を動かされていた*2。