『ザ・ビートルズ 解散の真実』
[著]ピーター・ドゲット
[訳]奥田祐士
[発行]イースト・プレス
早くも一九九七年五月の時点で、リチャード・スターキーは映画『イエロー・サブマリン』と『レット・イット・ビー』のデジタル修正版、そしてスペクター化される前の《ゲット・バック》、およびEMIがでっち上げた《ザ・ビートルズ・スーパー・ライヴ!》のCD化を約束していた。
そうしたプロジェクトがはじめて現実になったのは一九九九年、アップルが『イエロー・サブマリン』のDVDリリースを、《イエロー・サブマリン・ソングブック(Yellow Submarine Songbook)》と題するビートルズの“ニュー”・アルバムと併せて認可したときのことだ。このアルバムは実のところ、映画で使われた楽曲の編集盤に過ぎなかったが、このマーケティング・キャンペーンによって、アップルはマンガ化されたポップ・スターのキャラクターをあしらった各種の『イエロー・サブマリン』商品──ペパーランドの手袋、野球のボール、Tシャツ、ボクサーショーツ、さらにはラヴァ・ランプまで──をライセンスすることができた。