読みたいトコだけ買える本。
犬耳書店
初めての方へ 記事一覧 無料登録 ログイン
0
-1
kiji
0
1
1111017
0
わが青春のマジックミラー号 AVに革命を起こした男
2
0
0
0
0
0
0
ルポ・エッセイ
お気に入りとは?

お気に入りボタンを押すとお気に入りリストにこのページが追加されます。興味のあるページ・気になったページを後から確認するのに便利です。

お気に入り お気に入り
レンタルからセルへ──「ビデオ安売王」登場

『わが青春のマジックミラー号 AVに革命を起こした男』
[著]久保直樹 [発行]イースト・プレス


読了目安時間:3分
この記事が役に立った
0
| |
文字サイズ


 80年代後半から90年代前半のバブル景気を経て、多くのレンタルビデオ店が倒産、その数は激減していた。


 そこで90年代初頭から、東京を中心に「ビデオ安売王」というビデオ販売店を経営していた佐藤太治氏が、全国でフランチャイズ店を募集し、規模を拡大していく。


 そして1994年、「ビデオ安売王」は、80年代に数々の大ヒットAVを生み出した村西とおる監督と契約し、セルAV制作に乗り出した。


 村西さんはAVメーカー「クリスタル映像」時代に、自身が監督・男優・カメラマンの三役を務めるという「ハメ撮り」を考案。他にもAVでは今や当たり前となっている「顔面シャワー」((がん)(しゃ)、ぶっかけ)や「駅弁ファック」といったプレイを編み出した伝説の監督だ。


 ところが1988年に17歳の少女をAVに出演させたと、児童福祉法違反容疑で検挙され、翌年も同じ罪で逮捕され、懲役1年の求刑を受けている。


 村西さんはクリスタル映像を離れ、新AVメーカー「ダイヤモンド映像」を設立するが、1992年に倒産。バブル景気の終焉とともに、村西さんの時代も終わったかに見えた。しかし──。


 なんとこの「ビデオ安売王」とのタッグで復活したのだ。


 村西さんにとってAV監督復帰第一弾であり、そして初のセルAV作品『実録若奥様』は大ヒットとなり、「ビデオ安売王」も1995年──創業2年目にして全国に1000店舗を構えるまでに成長していた。


 ただし、当時はまだレンタルが主流であり、ここからレンタルAVメーカー&ビデ倫と、セルAVメーカーの抗争が始まる。


 そもそも、レンタルとセルでは、何が異なるのか。最大の違いは、ヘアとアナルを露出できるかどうか、にあった。


 ビデ倫はヘアとアナルを「猥褻である」とし、その露出を認めてはいなかった。


 対してセルはヘアとアナルの露出を合法(=猥褻物ではない)とした。


 まずビデ倫はあくまで法人格を有しない「任意団体」である。つまり、AV業界内の自主審査組織であって、ビデ倫の認可を受けない=非合法というわけではない。


 猥褻物の定義にしても、「徒に性欲を興奮又は刺激せしめ且つ普通人の正常な性的羞恥心を害し善良な性的道義観念に反する」という、「わいせつ物頒布等の罪」に対する最高裁判決が長年(とう)(しゅう)されているのみで、明確な定義があるわけではないのだ。


 そんななか1990年に入り、このヘア論争──“ヘアは猥褻か猥褻でないか”に対し、革命的な事件があった。なんと、ヌード写真集でヘアが解禁されたのである。


 特に1991年、女優の()(ぐち)()()()さんのヌード写真集『water fruit 不測の事態』では、写真にヘアが写っていたものの、発行後も警察からは口頭の警告のみ。


 この事実がいわゆる“ヘア解禁”へとつながり、当時トップアイドルだった宮沢りえのヘアヌード写真集『Santa Fe』などの大ヒット作を生み出した。


「ビデオ安売王」も、そんな時代のなかでヘアだけでなくアナル露出も解禁した、セル(インディーズ)AVを発売。これが大きな売り上げを生み出したため、ヘアとアナルの露出が合法という「事実」を作り上げ、AVに新たな時代を到来させた。


 とはいえ「ビデオ安売王」もAVだけを作っていたわけではなく、セルビデオ用の一般作も販売していた。その制作プロデューサーをテリー伊藤さんが務めており、伊藤さんの制作会社「ロコモーション」で、私は高橋がなりさんと出会った。


この記事は役に立ちましたか?

役に立った
0
残り:0文字/本文:1448文字
この記事を買った人はこれも買っています
      この記事を収録している本
      この本で最も売れている記事
      レビューを書くレビューを書く

      レビューを書いてポイントゲット!【詳細はこちら】

      この本の目次