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14歳からの哲学入門 「今」を生きるためのテキスト
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生き方・教養
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ヘーゲル

『14歳からの哲学入門 「今」を生きるためのテキスト』
[著]飲茶 [発行]二見書房


読了目安時間:22分
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Georg Wilhelm Friedrich Hegel


 人間が持っている「生まれつきの概念」や「生まれつきの思考形式」は、人間だったらみんな同じなのだから、それらを駆使して合理的に導き出された結論は、人間同士の間で「絶対的に正しい知識や学問」として共有することができる。


 このカントの見事な哲学により、ボロボロだった合理論は復活。立て直し(経験論との対立解消)に成功するわけであるが、一方で、次のふたつの失望を生んだ。


(1)モノ自体は絶対に知りえません!


 人間は「変換装置(精神)」を通さずにモノを知ることはできないのだから、人間が知ることができるのは「自分の変換装置によって歪められた後のモノ」だけである。したがって、「変換装置に歪められる前の、モノのホントウの姿」、すなわち、「モノ自体」を知ることは人間には絶対にできない。つまり、人間は、世界の真理、世界のホントウの姿を知ることはできず、そんなものは考えるだけ無駄だったのである……。


(2)人間の思考形式の範囲外のものは知りえません!


 人間はみんな同じ「生まれつきの思考形式」を持っているが、それは逆に言えば、「人間は誰であろうと(たとえどんな超天才であろうと)その思考形式の範囲内でしか考えられない」という限界があることを意味する。したがって、その限界を超えた問題、「宇宙の起源」「自由」「神さま」などの興味深い問題について、答えを出せる見込みはいっさいなく、そんなものは考えるだけ無駄だったのである……。



 だから、「人間は人間の範囲内で、ローカルな真理を目指して頑張っていきましょうね」という話に落ち着くわけであるが、こうした人間の限界論は、当時の人々をネガティブな気持ちにさせた(それはそうだろう。せっかくみんな、「普遍的真理」を目指して学問を発展させてきたのに、まったくもってガッカリな話だ)。


 だが、そこへ、カントとまったく逆のこと、すなわち、「人間には限界なんかないよー」というポジティブなことを主張する男が現れる。その男の名はヘーゲル。彼はその希望に満ちた明るい哲学によって、なんと(本来なら反論不可能で完璧なはずの)カントの哲学をあっさりと吹き飛ばしてしまう。そして、そのまま一気に哲学界のスターダムへ。時代の頂点に立ち、合理主義哲学(近代哲学)を完成させて「終わらせてしまう」というとんでもない偉業を成し遂げるのであった。



稀代楽天家ヘーゲル


 さて、本章の主役ヘーゲルであるが、入門書などではよく「楽天的」として紹介される哲学者である。でも、楽天的とはそもそもどういうことだろうか。

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