読みたいトコだけ買える本。
犬耳書店
初めての方へ 記事一覧 無料登録 ログイン

犬耳書店はRenta!へ統合いたします

(2021/11/26 追記)

犬耳書店の作品をRenta!に順次移行します。
詳しくはこちらでご確認いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

0
100
kiji
0
0
1112530
0
14歳からの哲学入門 「今」を生きるためのテキスト
2
0
0
0
0
0
0
生き方・教養
お気に入りとは?

お気に入りボタンを押すとお気に入りリストにこのページが追加されます。興味のあるページ・気になったページを後から確認するのに便利です。

お気に入り お気に入り
第六章 これからの哲学

『14歳からの哲学入門 「今」を生きるためのテキスト』
[著]飲茶 [発行]二見書房


読了目安時間:31分
この記事が役に立った
0
| |
文字サイズ


 さて、前章までで、デカルトから現代までの哲学史を一通り眺めてきた。ここでもう一度簡単におさらいをしてみよう。


 哲学史とは、すわなち、「○○主義から××主義への移り変わり」であると言えるわけだが、それぞれの主義を擬人化して対話させてみると、ひとつの傾向がはっきりと見えくる。それは、どの主義も、前時代の主義を「はぁ?」とミモフタモナク否定していることだ。


合理主義「はぁ? 宗教家(神さま主義)の連中なにやってんの? ぜんぜん信用できねーじゃん。もうこれからは、ちゃんと理性の力を使って合理的に物事を考えていこうぜ! そのためには、まずは、理性(認識)の機能や限界について、しっかりと考えていくべきだ!」


実存主義「はぁ? 理性の機能や限界なんか調べたって、人間についてわかるわけねーだろ。人間は機械じゃねーんだよ。そうやって人間を一般化して考えるから駄目なんだ。もっと人間が、『自由で主体的な意志を持った現実の存在(実存)』だという前提で考えるべきだ!」


構造主義「はぁ? 人間が自由で主体的な意志を持ってるだって? 人間の考えや行動なんて、目に見えない構造に支配されてるだけだろ。だいたい、そういうこと言うやつに限って、同じような服を着て、同じようなこと言ってんじゃん(笑)。人間の意志を賛美する前に、人間がどんな構造に支配されているかをまずは調べるべきだろ!」


ポスト構造主義「はぁ? 見えない構造って何だよ? じゃあ、それをさっさと見せてみろよ、ほらほら(笑)。そんなものはわかりっこないに決まってるじゃん。だいたい、そうやって、目に見えない真理やら構造やらを『あるぞー、オレが見つけたぞー、一番正しいぞー!』とか言う連中がいるから悲惨な戦争が起きるんだよ。もうやめようぜ、そんなの。人間は確かに構造に支配されて生きているが、その構造を完璧に把握することもできなければ、抜け出すこともできない。だから、構造(真理)を知ろうとする人間の営み(哲学)は、いっさいが無駄なんだよ。はい、解散解散!」



 という感じ。このように哲学史とは、前時代の主義を蹴り飛ばすことで進展してきたと言える。


 さぁ、次は僕たちの番だ。僕たちは、どうやって前時代の哲学(現在の常識)を蹴り飛ばせばよいのか?


 単純に言えば、前時代の哲学(ポスト構造主義)が、真理や哲学を否定する内容であったから、その真逆。真理や哲学を肯定する新時代が来そうなものであるが、前章で述べたように、それはどうも簡単なことではないらしい。なぜなら、今僕たちが生きている社会システムは、次の社会システムを作り出すことですら「娯楽(記号)」として消費してしまうような「完全無欠の自己完結システム」であるからだ。だから、今の社会が延々と続くだけで、僕たちはもう新しい時代を目の当たりにすることはできない、そう言うのである。


 だが、それを真に受ける必要はないだろう。それこそ、「はぁ? うるせーよ、バーカ」である。だいたい、昔の偉い識者たちは、こぞって「資本主義はすぐに破綻する」と言っていたが、まったく当たらなかったじゃないか。だったら、「資本主義社会は終わらない」という予言だって当たるとは限らない。そんなものを真に受ける必要なんかないのだ。


 では、次はどんな哲学が主流になるのだろう。いや、もっと積極的な表現を使えば、「今、この本を読んでいるあなた」はこれからどんなことを考えて、どんな時代を作っていけばよいのだろうか?



 著者の私見を述べさせてもらえば、次の時代の哲学として考えるべきテーマは三つある。ただし、その真に驚くべき三つのテーマを全部書くのには、この本の余白は狭すぎるので、ここではそのうちのひとつにしぼって、さわりだけを紹介してみよう。参考になれば幸いである。

この記事は役に立ちましたか?

役に立った
0
残り:13849文字/本文:15406文字
この記事を買った人はこれも買っています
      この記事を収録している本
      この本で最も売れている記事
      レビューを書くレビューを書く

      レビューを書いてポイントゲット!【詳細はこちら】

      この本の目次