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アレックス・ファーガソン 人を動かす
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別れのとき

『アレックス・ファーガソン 人を動かす』
[著]アレックス・ファーガソン [著] マイケル・モーリッツ [発行]日本文芸社


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 別れは複雑だ。正しい別れの告げ方など、はたしてこの世に存在するのだろうか。私の後継者となったデイヴィッド・モイーズについては、さんざん記事で書き立てられた。確かに2013-14シーズンの七位という成績を考えれば、もっとうまい引き継ぎができなかったものかと批判を受けるのも当然だろう。非常に残念な結果だった。何しろ、1995年からのUEFAチャンピオンズリーグ連続出場記録も、そこで途絶えることになってしまったのだから。楽しいシーズンだったとはとても言えない。しかし、誰も一流クラブにおける監督選びの難しさに触れようとしないのは、やや不公平な気もする。監督の引き継ぎは簡単なことではないのだ。


 私の在任期間が記録的に長かったせいもあり、ユナイテッドの次期監督選びは難航を極めた。うぬぼれととってほしくないが、第二次世界大戦以降、私のユナイテッドでの監督在任期間が最長記録となっている。他には、サー・マット・バスビーが二度の在任期間を合わせて24シーズン、ビル・シャンクリーはリヴァプールFCで15シーズン指揮を執った。アーセン・ベンゲルは1996年から現在までアーセナルFCの監督を続けている。私が長期にわたって監督を続けたことが、後任監督選びをさらに困難なものにしてしまったのだと思う。少なくとも単純には進まなかった。後継者探しは決して楽な仕事ではなかった。


 サッカークラブも企業からリーダー交代の()(けつ)を学べばいい。サッカークラブの監督だった私は、企業のCEOがよく聞かれるであろう、こんな質問をされたことがない。「もしもあなたがバスに()かれたとしたら、誰があなたのあとを引き継ぐのですか?」。これはなかなか良い質問だと思う。こんなふうに聞かれれば、否が応でも後継者問題に意識が向く。しかし、ユナイテッドでこの質問が有効かどうかは疑問だ。プレミアリーグの監督選びには、独特の難しさがあるからだ。


 リーダー探しに明け暮れる他の組織と同じく、ユナイテッドの取締役会にも市場を調査する自由がある。クラブ内で人材を探すことも、遠く外界へ網を投げることもできる。いずれにせよ、私たちの候補者は一般企業に比べるとずいぶん少ないのが実情だ。特にプレミアリーグ、ブンデスリーガ、リーガ・エスパニョーラ、セリエAの一流クラブにふさわしい人材となると、選択肢は極めて狭まってしまう。

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