『本当に賢い人の 丸くおさめる交渉術』
[著]三谷淳
[発行]すばる舎
終わり良ければすべて良し
◆交渉の良し悪しはココで決まる
「ピークエンドの法則」という言葉を聞いたことがありますか。
これは「人は、過去に経験した出来事の良し悪しを判断するのに、ほとんどピーク(絶頂期)とエンド(最後)の印象でしか判断していない」という法則を言います。
「終わり良ければすべて良し」というように、特にエンド(最後)の印象は大切です。
たとえば、恋人同士のデートの場面で、ドライブ中ひどい渋滞にはまり、車の中で「私をこんな渋滞のところに連れてくるなんてひどいわ」「何を言っているんだ、お前が海に行きたいと言ったからだろ」と口論になったとしても、最後に2人で食べたお寿司が最高においしくて、「またすぐに会いたいね」とキスをして別れることができたとしたら、2人の脳には「今日のデートは最高だった」と記憶されるわけです。