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(2021/11/26 追記)

犬耳書店の作品をRenta!に順次移行します。
詳しくはこちらでご確認いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

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家を買う前に考えたい! リノベーション
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くらし
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はじめに

『家を買う前に考えたい! リノベーション』
[著]高橋洋子 [発行]すばる舎


読了目安時間:6分
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 私が中古住宅に興味を持ったのは、アメリカやイギリスなどの各国を旅したり、実際にそれらの土地で築100~300年の年季が入った家を見たり、ホームステイをしたことが始まりでした。使いこまれた家には、たまらない魅力があります。


「この使いこまれた家の風合いは、なかなか出せるものではない」



 などとあちらこちらの壁や柱をじろじろ見ては、中古ならではの魅力を、この目で、この肌で感じたものです。端から見れば、明らかに変な人ですよね(笑)。



 ……そして、2010年に念願のマイホームである中古一戸建てを購入。



 我が家は夫婦ともにフリーランスで仕事をしていますが、当時はリーマンショック後もあって、じわりじわりと夫婦ともに仕事が減り、時間だけがある状態。


 そんななかで思い切って、仕事に打ち込める住環境を整えようと決意したのです。


 私たち夫婦が出会ったのは、築37年の印刷会社兼住居でした。本が好きで「本にかかわる仕事がしたい」という想いから上京した私にとって、インクや紙の香りがところどころに染みついたその家は、どこか懐かしさや愛着がわくものでした。

「運命的」とでも言うのでしょうか──ただ、現実を直視すると、お世辞にも人が住めるような状態ではありませんでした。


 1年以上も空き家になっており、屋根が吹き飛んでいたせいで、雨漏りは当たり前。天井は抜け落ち、床は水浸し。トイレやお風呂場などの水回りにはカビが生えて何とも言い難いイヤ~な臭いがたちこめていました。


 いろいろと調べていくうちに、じつはその印刷会社兼住居は、「競売物件」だったことが判明。前の住人の荷物が置きっぱなしで、デスクには書類が散乱。天井からポタポタと水がしたたり落ちる室内を見て、まるで家が泣いているようだと思いました。



 マイホームは、住む人の〈夢の象徴〉です。


 一方、住む人がいない家は、いわば〈夢の残骸〉──。



 そんな夢の残骸を見て、頭のなかでイメージが次々と広がっていきました。

「何とかしたい。壁はあんなふうにして、キッチンをここに持ってきて、見違えるほど素敵にリノベーションをしてやろう」……と。



 その後、3カ月の工事を経て、家は美しくよみがえりました。


 私はその変わり様を見て、まるで家が笑って喜んでいるように思えたのを今でも覚えています。私自身も、感動と安堵のあまり、外壁に抱きついて涙したほどです。



 ここまでは我が家の涙ナシでは語れない感動のストーリーですが、実際はエンディングにたどり着くまで、予期せぬ事態に何度も何度も遭遇しました。


「建ぺい率の問題から、銀行でローンがいっさい組めない」

「大工さんに工事を依頼しても、無下に断られてしまった」

「壊して初めて、予想以上に木の腐食が進んでいることが判明した」

「リノベーションでは、どうにもできない問題があった」



 特に私たち夫婦を悩ませたのが、お金と法律にかかわる問題でした。書店で何冊も書籍を購入して一生懸命に勉強しても、自分たちでは解決策が見出せない難題にたびたび直面したのです。これでは、私がセミナーや講演で、


「中古住宅をリノベーションしよう!」

「本当に素晴らしいですから!」



 などと声高に提唱しても、誰も「自分もやってみたい!」とは思いませんよね。


 そこで、私は仕事のかたわら猛勉強を始め、お金や不動産・保険等に関して調べ直し、ファイナンシャルプランナーの資格を取得しました。


 そのうえで、これからマイホーム購入を考えている方や、住み慣れた自宅を建て替えるべきか否かで迷っている方が、もっとスムーズに、もっと楽しく、リノベーションができるように、さらには必要なときに見返して役立つような参考書を提供したいと考えたのが、本書を執筆するきっかけでした。



 本書では、主婦である私の実体験をもとに具体例を挙げながら、実践的、且つ実際の流れに沿ってわかりやすく解説するように努めました。


 まず第1章では、「なぜ、今リノベーションが注目されているのか」「リフォームとリノベーションでは何が違うのか」など、「そもそもリノベーションとは何か」に着眼点を置きました。第2章では、理想の住まいを手に入れるための〈要〉となる不動産会社、そしてリノベーション業者を選ぶうえで押さえておくポイントを紹介しています。


 続く第3章では、目星をつけた中古住宅が「本当にリノベーションが可能か否か」を判断するうえでの注意点に焦点をあてました。このあたりは契約前にきちんと確認しておかないと後々トラブルのもとになりますので念入りに!


 第4章では、皆さんがもっとも気になるであろう「お金の話」に触れています。リノベーションをする際にかかる「諸費用」、「住宅ローン」の種類やその組み方などは知っていて得することはあっても、損することはありません。


 第5章では、消費税の増税に伴って大きく変わった『住宅ローン控除(減税)』やお得な助成金の制度、そのほかの税金に関して紙面を割きました。


 最終章では、地震や火事といった災害に見舞われたとき、一家の大黒柱が大病した場合など、万が一に備えて入っておきたい住まいに関する保険に触れています。「中古住宅の場合は、リノベーションをしても火災保険や地震保険が不利なのでは?」「保険料が高いのでは?」と危惧している方も、この章を読めば誤解が解けることでしょう。


 原稿執筆後、リノベーションの工事を幾度となく手掛けてこられた1級建築士の先生や中古住宅の売買に長年従事してきた不動産会社、リノベーション業者に、私の認識に相違がないかを細部にわたってチェックしていただきました。


 そのうえでご理解いただきたいのは、マイホーム購入において、立地・家の構造・日当たりといった不動産の条件面や、費用・税金等の金銭面において、1つとして同じものがないことです。本書で述べている私たちのケースとは、まったく異なる場合もあるでしょう。そのため物件探しや実際の工事の行程等で不安や悩みを抱えたとき、予期せぬトラブルに巻き込まれたときは、必ず専門家にご相談ください。


 本書があなたにとって、理想のマイホームを手に入れる一助になれば幸いです。


高橋洋子







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