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金持ちファミリーの「相続税」対策 ここを見逃すな!
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01 生命保険を活用して、相続税を所得税に転換!?

『金持ちファミリーの「相続税」対策 ここを見逃すな!』
[著]見田村元宣 [発行]すばる舎


読了目安時間:5分
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◆税理士と検証の上、納税額が少ないほうを選ぶ



 相続税対策で生命保険を活用することは多いです。


 その中の1つに、次の手順で「相続税を所得税に転換する方法」があります。第1章04で触れた内容を、違う論点も加え、さらに深く解説します。



 ①父親が子供にお金を贈与する


 ②子供は親を被保険者として生命保険を契約し、保険料を支払う

(保険料の原資は親から贈与されたお金)


 ③将来、父親の相続が発生し、子供に生命保険金が支払われる


 ④子供には生命保険金に対する「所得税」がかかる


※この方法は、祖父母が孫に贈与して行うこともある



 子供が保険料を支払い、子供が保険金をもらっているので、課税は所得税(一時所得)となる仕組みです。なぜ一時所得になるかと言えば、自分で負担した保険料が保険金という形で返ってきたからです。


 一時所得には所得税と住民税が課税されますが、その際、「(生命保険金-支払った保険料-50万円)×1/2」に対する課税となり、本来の所得の1/2にしか課税されません。したがって、節税対策に利用できるケースが出てくるのです。


 ここで相続税対策として考えるべきことは、「相続税の非課税金額(500万円×法定相続人の数)を超える部分に対して、

「相続税として課税されたほうがいいか?」

「一時所得として所得税と住民税を課税されたほうがいいか?」


 ということです。


【一時所得】一時所得とは、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の所得で、労務や役務の対価としての性質や資産の譲渡による対価としての性質を有しない一時の所得のこと。所得税における課税所得の区分の一つ。



 これは、相続人の構成(配偶者の有無、相続人の数)、全体の相続財産の額、生命保険金をもらう相続人のその年の収入によって変わってきます。


 複雑な計算になるので、税理士に相談し、シミュレーションして決めるべき事項です。


 しかも、控除できる「支払った保険料」の原資は父親から贈与されたお金なので、非課税の範囲(110万円)の贈与ならば、贈与税は0円です。


 結果、この範囲内であれば、



 ・贈与税を支払わずに父親のお金を利用できる


 ・生命保険金を取得した場合、支払った保険料の控除ができる


 ・一時所得なので、1/2課税で終わる



 ということになるのです(もちろん、110万円の範囲なら贈与税はかからないというだけで、これを超えて贈与したほうが得になる場合もあります)。


 ただし、この方法に関する注意点がいくつかあるので、これを解説します。


◆注意点1 贈与が成り立っているか?



 この節税対策のポイントは、次の2点です。



 「所得税の対象になる金額が1/2である点」


 「父親から『贈与』されたお金を利用している点」



 もし、贈与が成り立っていなければ、子供名義の預金(実質的な所有者は父親の預金)から保険料が支払われたことになってしまいます。


 そうなれば、実質の保険料負担者は父親ですので、



  「父親が被保険者の生命保険に加入し、父親が保険料を支払う」


 →「父親の相続に伴い、子供が生命保険金を受け取る」


 →「子供には相続税がかかる」



 という〈普通の話〉になってしまい、節税対策にはならないわけです。


 私はこの節税対策の話を、生命保険営業の方の研修会でお話しすることもありますが、その際、「毎年の」贈与契約書の整備ができていないことは非常によくあります。


 過去には「所得税(一時所得)なのか? 相続税なのか?」について争った事例がたくさんあり、納税者が勝ったものも負けたものもあるのですから、リスクには備えておくべきです。


 将来の税務調査を想定し、第1章02で述べた「完全なる贈与」の条件を、きちんと満たしておくことをおすすめします。



 補足ですが、昭和58年9月に国税庁から、「生命保険料の負担者の判定について」という次の事務連絡が出ています。


 これらの項目は「例示」に過ぎないので、これらがなければ、贈与が認められないわけではありません。しかし、後々の税務調査を考えれば、「毎年の」贈与契約書の作成等、「適正に説明できる状況」をつくっておくことが必要なのです。




◆注意点2 相続税と所得税、どちらを支払うほうが得か確認したか?



 この節税対策は「相続税の額」と「所得税の額」の差を利用したものとなります。


 子供に生命保険金の入金がされる場合の税金を、相続税として支払う場合と、所得税として支払う場合とで比較し、得なほうを選ぶということです。


 これをもう少し詳しく説明すると、下記となります。


○相続税を支払う場合の考え方



 ・父親が被保険者の生命保険に加入し、父親が保険料を支払う


 ・父親の相続に伴い、子供が生命保険金を受け取る


 ・子供には相続税がかかる


○所得税を支払う場合の考え方



 ・父親が子供に生命保険料相当額のお金を贈与する


 ・子供が父親を被保険者として、生命保険を契約し、保険料を支払う


 ・父親に相続が発生し、子供が生命保険金を受け取る(一時所得となり1/2課税)



 どちらの課税のほうが得かを検証する際の前提条件として、次のことを考えなくてはなりません。



 相続税……将来、父親に相続が発生した際、父親の相続財産はいくらなのか?


 所得税……将来、父親に相続が発生した際、子供の収入はいくらなのか?

→一時所得は1/2課税ではあるが、給与等と合算して課税される

→その際の子供の収入により、所得税の税率が変わる



 前提条件によっては相続税よりも所得税の負担のほうが重くなり、この場合は生命保険料相当額の贈与による節税対策をしないほうが得になります。したがって、必ず一定の前提条件を置いてみて、やるべきなのかどうかの判断を行う必要があるのです。


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