『ハリルホジッチ 勝利のスパイラル』
[著]ローラン・ジャウイ
[著] リオネル・ロッソ
[発行]日本文芸社
熱にうかされたようなシーズンが始まった後、二〇〇四年九月初旬に本当に問題が発生する。『ル・パリジャン』のコラムにハリルホジッチの言葉が載ったのだ──「私は嘔吐した」。
食中毒か? 違う。チームを去ったフィオレーズのせいだ。見たところ穏やかなミッドフィルダーのフィオレーズの事件は、ハリルホジッチにとってスパイスの効きすぎた、消化しきれないものだった。
フィオレーズの移籍は衝撃的で、大問題だった。なんといっても移籍先がマルセイユなのだ!
「私は悲しくなった。こんなことになるなんて、まったく想像していなかった。まして、ファブリス・フィオレーズがこんなことをするとは」と、ハリルホジッチは述べている。