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我慢する心と思いやる心

『お前ならできる』
[著]小倉全由 [発行]日本文芸社


読了目安時間:3分
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我慢の先には必ず楽しみが待っている



 人間、生きていく中で、(いや)なこともつらいことも大変なこともいろいろあります。だから、我慢ができないと苦労して自分を生きにくくしてしまいます。


 私は日頃から我慢する心、耐え抜く心の強さが大事だと教えていますが、その我慢がいちばん育つのが、日々の練習です。だから練習で手抜きは絶対に許しません。「我慢しよう」という強い気持ちが間違いなく(つちか)われるからです。


 三十メートルダッシュのトレーニングのときなど五メートル手前くらいでスピードを落とす選手がいる。すると、二十本で終わるところを連帯責任ということで、また本数を追加する。そうなると選手たちも困るから、みんな力を抜かないで全力で走る。


 まだやらされているレベルかもしれませんが、とにかく一生懸命走る。そして、その一生懸命走っている中で、さらに三十メートルの一歩先まで走りたいという意欲が出てくる。それが我慢の原動力になるんです。その積み重ねによって我慢が()く選手になれるんです。


 我慢とは、簡単に言うと楽しみを先にのばすということなんです。冬の強化合宿で開くクリスマス会のことを第一章で話しましたが、あのドンチャン騒ぎが我慢を生むんです。ふだんでも、「この練習が終わったら、スイカでも食べようぜ」などと喜ばせるんですが、その楽しみがあるがゆえに、我慢する心がつくられるんです。


 走り高跳びで、高くジャンプするためには跳ぶ前の助走が何よりも大事です。我慢とは、その助走みたいなもので、目的を実現する力と言ってもよいでしょう。一生懸命努力していく中で我慢ができるようになり、あきらめずに自分の望みを達成しようとする意思が育っていくんです。


 試合のメンバーからはずれたときに、はずれたことを素直に受け取れない子がいます。それは我慢のなさを表していると言えます。メンバーに選ばれなかったことを親に報告するわけですが、そのとき、親にちゃんと言えないと問題が起きてくる。親がグラウンドを見ていなかったら、あるいは見ていても自分の子どもしか見ていないとしたら、不満を抱いてどうして自分の息子が試合に出ることができないのかと、場合によっては学校にねじ込んできて、ひと騒動にもなりかねません。


 だから、子どもが親に、ヒットの一本くらい打ったからといってレギュラーになれるほど簡単ではないことを教えなければいけない。自分も一生懸命努力してメンバーに選ばれるようになると伝えなければいけないんです。それを親の意のままに従ったり、あるいは親のせいにしてしまう。


 これは親の教育も関係してくると思いますが、現実を受け止めることができない子は、我慢しようとしない子に多いんです。もっとも、我慢できる子ならばレギュラーの座も勝ち取ってしまう度量があって、問題も起きないわけですが。


 高校の三年間というのは、人間的に一番成長する時期です。中学生の何も考えなかったところから高校に入り、野球をやる中で練習の厳しさなどを知る経験は中学時代にはありません。だから、その三年間で、いかに我慢して成長するかなんです。


 親が可愛(かわい)がりすぎて、なかなか子どもに耐える力を植え付けられない時期だからこそ、我慢する心を育てる。その我慢する心が子どもの意識を変えて成長させるんです。

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