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プロ野球「黒歴史」読本 メディアを騒がせた75人の男たち
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エンタメ
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はじめに

『プロ野球「黒歴史」読本 メディアを騒がせた75人の男たち』
[著]手束仁 [発行]イースト・プレス


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写真:覚せい剤取締法違反(所持)で警視庁本部に移送される

清原和博容疑者(2016年2月3日未明)

写真提供:朝日新聞社


はじめに プロ野球は「表とウラ」があるからおもしろい!


 すべてのプロ野球ファンが「やはり球界には闇の部分がある」と痛感した出来事だった。衝撃的な「清原和博逮捕」のニュースが飛び込んできたのは、プロ野球が2016年(平成28年)シーズンに向けて始動してすぐのキャンプイン早々の2月3日のことだった。もっとも、そのニュースを受け止めながら、どこかで「やっぱりなぁ」「さもありなん」というところがあったのも事実だ。


 とはいえ、野球関係者や野球ファンにとっては、あまりにもショッキングな報道だった。罪状は覚せい剤取締法違反(所持)だったが、その後の取り調べで使用も認めた。


 今回のショックの大きさは、ひとりの野球選手の表から裏へ、光から影への転落があまりにもわかりやすく見えてしまったからである。高校野球のヒーローがドラフトという大人の都合で自分の思いがかなわず、涙の指名会見後は入団1年目から活躍して新人王も獲得。入団の経緯もあって、「自分の希望はかなわなかったが、いまの境遇を受け入れて頑張る健気(けなげ)な好青年」というイメージがつくられていった。


 やがて1980年代の西武黄金時代の中核としてその礎を築き、96年オフに憧れ続けていた読売巨人軍にフリーエージェント(FA)で移籍する。ところが、さわやかな好青年の印象は、いつしか強面(こわもて)のイカツいオヤジと化していた。「番長」と称され、「二日酔いでもホームラン打てるわ!」などの豪快な発言もあった。サラリーマン化して、まっとうになりすぎたともいわれる平成時代のプロ野球選手のなかでは、明らかに異彩を放つ存在だった。オリックスで引退後はコーチとしても指揮官としてもユニホームを着ることがないまま、タレント活動に転じていった。バラエティ番組で司会のお笑いタレントにいじられながら球界の暴露話をする清原を複雑な思いで見ていたこともあった。


 多くの野球少年の憧れでもあるプロ野球の世界で、それなりにスター選手としての地位を築いた男の末路としては、あまりに残念なものだった。清原だけではなく、プロ野球は光輝く表舞台があるからこそ、そこに表れない裏の部分とのギャップもある。それがなんらかの形で露呈してくることによって、ヒーローは一転ヒールとなってしまう。15年秋に露呈した野球賭博に関する件も、その一端なのかもしれない。そして、その騒動のなかでも逮捕者が出てしまった。


 プロ野球に入団する際は、誰もがその世界で活躍することを思い描くだろう。そんな本人の思いとは別に、結果として「暗黒面」に落ちてしまった選手もいるかもしれない。また、ちょっとした言動がファンの心を刺激してしまったこともあったかもしれない。そんなことも含めて、本書ではスター選手やプロ野球界を操る人たちに対しての思いやちょっとした嫉妬を込めながら、凡人の立場からの、外から見た「黒歴史」を集めてみた。


 なお、本書では一般にヒールといわれる人々を「悪党(ヒール)」と呼ぶことにした。「悪党」とは「悪人」のことではなく、『太平記』に登場する楠木正成(くすのきまさしげ)のように、実力を持ちながら、時の権力者に異を唱えて戦った者たちを指す。私は球界の悪役たちを歴史上の「悪党」たちになぞらえることで、彼らに敬意を表することにしたい。

悪党(ヒール)」という存在があってこそプロ野球が、より広く、大きく報じられて私たちのなかに広がっていったことだけは間違いない。また、そうした「悪党(ヒール)」をプロ野球の史実とともに振り返っていくことは、野球を見ていくうえでは欠かせないことでもある。プロ野球というステージのなかでは、「悪党(ヒール)」はもうひとりの大事な「ヒーロー」でもあるのだ。


()(づか) (じん)

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