『プロ野球ドラフト「黄金世代」読本 ファンを熱狂させた「8つの世代」』
[著]手束仁
[発行]イースト・プレス
ドラフト制度の施行50年目となったこの年の高校生世代。1位指名となったのは、投手では西武の前橋育英・橋光成、楽天の済美・安樂智大にソフトバンクの盛岡大附・松本裕樹の3人。そして、野手では巨人が智辯学園の岡本和真を指名している。
いずれも事前の情報収集が巧みだったことと、突出した素材ではなかったということか、競合したのは、大学投手で行くと公表していた楽天が急遽方針を変更して安樂を指名し、ヤクルトとのクジ引きとなったくらいだった。これを楽天が引き当てたのが、この年のドラフトとしては、わずかな波乱だったと言えようか。
高校時代の実績としては、2年生の夏に前橋育英を初出場・初優勝に導く原動力となった橋は、高校生ながら完成度が高かった。