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会社では教えてもらえない 仕事が速い人の手帳・メモのキホン
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はじめに

『会社では教えてもらえない 仕事が速い人の手帳・メモのキホン』
[著]伊庭正康 [発行]すばる舎


読了目安時間:4分
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 ズバリ、言います。


 手帳を毎年のように変えても、仕事は速くなりません。ましてや、何種類ものマーカーを使い分けたり、ポストイットを使ってみても、まず仕事は速くなりません。


 理由は、簡単。


 それらは、「装飾」に過ぎないからです。


 自動車でたとえるなら、外装パーツを変えたところで、速くならないのと一緒。エンジンを変えないと速くはなりません。


 仕事を速くするためは、「スケジューリング(予定の立て方)」をマスターしておく必要があるのです。言い換えると、「手帳の正しい使い方」です。



 仕事が速い人の手帳を見ると、一目瞭然。彼らは、予定を「自らが埋めていくもの」と考えているので、来月、再来月のスペースにも予定が書き込まれており、先々までのやるべきことがクリアになっています。


 しかし、私が見る限りでは、多くの人の手帳はそうはなっていません。次の週あたりまでは埋まっているけれど、その先は空白だらけ、ということも少なくないのです。


 やってくる業務を「速くこなすこと」こそが、仕事を速くする方法だと考えているので、直近の予定しか埋まっていないのです。


 やってくる業務をいくら速くこなしたところで、残業はなくなりませんし、ましてや生産性を上げることは無理です。



 と、偉そうに言いましたが、白状します。


 かつての私は、残業まみれの生活を送っていました。


 もちろん、手帳術の本も買いました。


 でも、仕事が速くなることはなく、どちらかと言うと最後まで職場に残る、そんな新人でした。


 手帳に書き込む際のペンを、何種類かの色に分けて記入してみたこともありましたが、私の場合は手間が増えただけ。


 まったく改善しないため先輩からは、「まだ新人なのに、そんなに仕事量はないだろう。今からそんなことでは先が思いやられるぞ」と注意をされたこともあるほどです。



 私が変わったきっかけは、上司のひと言でした。

「スケジューリングの基本は逆算だ。考え方を変えないと、いくら工夫しても仕事は速くならないぞ」と。


 そのときの私は、上司の言っている意図がよくわかりませんでした。


 上司も、理解できていないことを察したのでしょう。こう続けたのです。

「もし、君が短時間で成果を上げる人になりたいなら、これから私の言うことのすべてに対してイエスと受け入れなさい」と。



 なんて高圧的なんだ、とは思いましたが、藁にもすがる思いだったので、上司に従うことにしました。


 すると、すぐに結果が出ました。いつも終電まで残業していた私が、19時には確実に帰れるようになったのです。


 つまり、仕事が速いか遅いかには能力は関係なく、スケジューリングのセオリーを知っているかどうかだけのことだったのです。


 上司は、そのことを「すべてイエス」と約束させることで、短時間でスケジューリングの基本を覚えさせてくれたのでした。



 それ以降、私は残業することがほとんどなくなりました。そして、よく見ると手帳にも変化がありました。


 先々の予定が増えていたのです。つまり、先を見通せるようになっていたのです。


 その効果は業績にもはっきりと反映されて、残業せずとも2年後には5倍の売り上げを上げていました。実際に、当時在籍していたリクルートでは、年間日本一にも幾度となくなりましたし、累計40回以上の表彰を受けるまでになりました。



 だから、自信を持って言えます。


 仕事を速くしたいのなら、マーカーの色を変えるなどの「装飾」は後。


 まずは「スケジューリングの基本をマスターすること」が先。スケジューリングのセオリーをしっかり押さえておけば、必ず残業は改善されますし、有給休暇も取れるようになります。


 今以上に成果を上げることができる、ということを伝えたいのです。もちろん、特別な能力は不要です。



 さて、前置きはこのくらいにしておきましょう。


 この本では、手帳を活用した「スケジューリング」のセオリーを余すところなく紹介しています。まずはひとつでもふたつでも、読み終えたときに、実践することを決めてみてください。


 初めはそれでOK。


 でも、その一歩は大きく、あなたはきっとこれまでとは大きく違う世界を味わうことでしょう。


 さあ、では行きましょう。いざ、残業のない世界へ。

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