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なぜ、女は男の嘘を見抜いてしまうのか
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はじめに

『なぜ、女は男の嘘を見抜いてしまうのか』
[著]藤田徳人 [発行]PHP研究所


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 男と女は見た目も考え方も仕草も、行動もあらゆる面で違いがあるのはみなさんもよくご存知のことでしょう。私は学生時代、それほどモテなかったものですから「女性は神聖な生き物」「気安く触ってはいけないもの」と、女性をある種憧れの生き物として見ていたものです。逆に男である自分自身が不潔に思えて、いつも女性の前で萎縮していたものでした。ところがそんな私が、大学で解剖学の講義を受けたときに脳天がかち割られるほどの衝撃を受けたのが、「男と女は解剖学的にはほとんど同じである」と教えられた瞬間でした。今でも鮮明に記憶しています。

 もともと男と女は妊娠初期の胎児では両者に差がありません。ところが男なら男性ホルモン、女性なら女性ホルモンの分泌を受けて、それぞれ出るところは出る、引っ込むところは引っ込んで、男と女の体に変化していきます。ですから基本構造は男も女もほとんど同じなのです。例えば男性性器と女性性器は外観があれほど違いますが、実は解剖学的にはほとんど同じなのです。

 男性のペニスの亀頭と呼ばれる部分は女性の陰核が単に大きく突出しただけです。さらに男性のペニスにある裏すじは女性の膣が閉じてできたなごり。睾丸は女性の大陰唇の部分の皮膚がだらんと伸びて、そこに精巣が下りてきて作られたもの(女性は卵巣として体内にとどまりますが、精巣は下りてくるというだけの違い)。というように、男と女の基本構造は凸凹の違いはあるにせよ、つくり自体はほとんど同じだったのです。「だから男性にもちゃんと、おっぱいがあるでしょう? 男性にもちゃんと乳腺があって、ホルモン剤を投与すれば男だってお乳も出るんですよ」と教授に教えられたときは、目の玉が飛び出そうになるほど驚いたものです。「あの神聖な女性という生き物が、ぼくらのような男性の体とほぼ同じだなんて……」。私はこの講義であまりにも強い衝撃を受けました。男と女のことを深く研究しようと思い始めたのはこの授業がきっかけと言っても過言ではありません。
「それにしても男と女の考え方はどうしてこんなに違うのだろう?」「体の構造が同じなら、男と女の脳の構造はどうなのだろう?」と、さらに疑問点は男と女の精神世界へと移っていきました。しかし、その疑問は私が医学部五年生のときの産婦人科の衝撃的な授業で、ますます不可思議なものへと変わったのです。それは、睾丸性女性化症候群という、ある珍しい病気のことを教わったときのことです。
「結婚して三年たち、普通に夜の夫婦生活を行い、夫が膣内で射精をしているのに、いっこうに妊娠しない」と訴えて、不妊外来を訪れた女性がいました。話せば長いので、診断結果を先に言いましょう。その女性は実は男性だったのです。見た目は女性、しっかり膣もあり、胸もふくよか。ですが染色体はXYで、男だったのです。別に、性転換手術をやっていたというオチがあるわけではなく、男性ホルモンの受容体が欠如している病気で、体内では男になろうと男性ホルモンが分泌されているのですが、それを感知しない病気のため肉体がすべて女性化してしまったのです。こういう場合、脳も男性化しませんので、考え方や行動パターンなどは女性的なものになります。

 では、そもそも男と女とは何なのか? 体の構造は基本的に同じでも、考え方は油と水。しかし性同一性障害などの病気も存在し、そのはっきりした境界線はないも同然。私の思考は混乱しましたが、これらがきっかけで現在のように男女学を自ら研究していくことになったわけです。

 さて、ここで断言しておきますが、どれだけ男女のつくりが似かよっていたとしても、男と女の境界線がはっきりしなくても、基本的に男と女は油と水の関係で混ざり合うことはあり得ません。それは、これまで私が長年研究してきた男女の行動学から明らかなのです。なぜ油と水なのか? もちろん、そんなことには興味がないという方もいらっしゃるでしょう。しかし、その原因をしっかり理解していれば、互いに男女についてわかり合い、来るべき男女のいがみ合いという危機を脱するチャンスを得ることができます。別れる前に、ふられる前に「ああしておけばよかった」と後悔しないためにも、ぜひ本書を最後まで読みすすめていただければ幸いです。


 二〇〇四年一二月
藤田徳人 
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