わたしが初めて女性書を執筆したのは一九九〇年だから、今から十八年ほど前ということになる。『素敵勝手な恋愛マナー』(大和書房)という本で、タイトルから容易に想像がつくように、恋愛に関する実用的な要素のあるエッセイ本だった。それから今日に至るまでいろいろな女性書を手がけてきたが、それらの本を今改めてふり返ってみると、テーマが時代と共に変化しているのがよくわかる。さらに、最近は女性書といっても、わたしが書きはじめたころのように、おしゃれのことや恋愛のことだけ書けばいいというほど単純なものではなくなってきている。
初めての女性書『素敵勝手な恋愛マナー』は、女性が賢く恋愛をするためのマニュアル本だったが、次は男の恋愛観をテーマにしたものだった。