子どもを「いじめ」からどう守るかは、現在の子育て・教育における大きな課題となっています。なかでも「どうしたら、子どもがいじめられずに済むか」に親をはじめとする大人たちの関心が集中しています。そのため、日本ではこれまで「いじめられない子育て」に主眼を置いた取り組みがずっと続けられてきました。
子どもをいじめから守ろうと防衛マニュアルを作成したり、書籍で啓蒙することはもちろん必要でしょう。でも「いじめられない子育て」は方向性としては間違いと言わざるを得ないのです。なぜなら「いじめられない子」にするのは不可能だからです。
実際、「いじめられない子育て」に力が注がれてきたのに、いじめによる悲惨な事件は一向になくなりません。