読みたいトコだけ買える本。
犬耳書店
初めての方へ 記事一覧 無料登録 ログイン
0
-1
kiji
0
1
1132369
0
タレントだった僕が芸能界で教わった社会人として大切なこと
2
0
0
0
0
0
0
ビジネス
お気に入りとは?

お気に入りボタンを押すとお気に入りリストにこのページが追加されます。興味のあるページ・気になったページを後から確認するのに便利です。

お気に入り お気に入り
まえがき

『タレントだった僕が芸能界で教わった社会人として大切なこと』
[著]飯塚和秀 [発行]ゴマブックス


読了目安時間:5分
この記事が役に立った
0
| |
文字サイズ


 突然ですが、みなさんに質問です。
「芸能界」という言葉を聞いて、どのようなイメージを持ちますか?

 生まれてから1度もテレビを観たことがないという人は、まずいないでしょう。日本では、ひとりもいないと言い切ってもいいかもしれません。

 それくらい、僕らにとって身近なものであるテレビなどを中心に、日々活動している芸能人。とても華やかで、子供の頃から自然と憧れてしまう、そのような存在であることは間違いないと思います。

 ところが、その裏側には、あまり世間一般には知られていない、非常に厳しい世界があるのも事実です。

 夢のある世界だからこそ、その門を叩く人は、日本全国から山ほど現れます。有名になりたい、お金持ちになりたい、そんな大きな野望と野心を持って、芸能界というきわめて特殊な色を放つ世界へと、飛び込んでいくわけです。

 しかし現実は、まったくもって甘くありません。まさに「理想」と「現実」といえる世界が、そこにはあります。そして結局、ほとんどの人は求めていたものを手に入れることができないまま、その世界を去っていくことになるのです。

 みなさんがテレビを通じてご存じの「一流芸能人」の方は、とんでもなく激しい競争を経て、計り知れないほどの努力を日々積み上げ、何度もあきらめそうになる気持ちと戦い続けたすえ、世に出ているのです。

 実は僕、少しだけリアルに芸能界のことを語れる立場にあります。高校2年生の頃から約10年ほど、タレントとして芸能界に属していたことがあるのです。

 世の中に存在する多くの夢追い人とおなじように、平凡な日常とはまったく異なる華やか世界に憧れ、
「いつかはあの人たちとおなじように、有名な存在になってやる!」
「テレビの世界で活躍して、大金持ちになってやる!」

 そんな気持ちを持って、高校に在籍しながら芸能界へと飛び込んだのです。

 しかしそこは、そんな軽い気持ちで入ってきた人間をあたたかく迎え入れてくれるような世界ではありませんでした。

 待っていたのは、非常に厳しい現実。与えられたチャンスも活かせず、時間だけが過ぎていきます。最終的には10年間という決して短くはない時間を費やしたにもかかわらず、芽が出ることもなく、20代なかばにして業界を去ることになったのです。

 当時はやっぱり悔しかったです。子供の頃からの夢を追い続けた結果、手元には何も残らなかったわけですから。

 でも、いまあらためて当時を振り返ってみると、この10年間は自分にとって本当に有意義な日々だったと、心の底から感じるようになりました。

 芸能界から完全に足を洗ったのは26歳のときですが、そのとき僕は大学も中退し、社会人としての職務経歴なんてアルバイトだけ。社会的に見ても相当苦しい状態であることは間違いありません。でも、未経験で飛び込んだIT業界でなんとか頑張り続けることができ、6年後には32歳という若さで部長職を担うまでになりました。

 実質的には26歳までフリーターとして生活していた男が30代前半で部長ですから、それほど悪くはないですよね?
「なんで、ここまでやってくることができたのだろう?」

 芸能界を去ってから早十年、ようやく当時を冷静に振り返ることができるようになって初めて、気づいたことがあります。
「それはきっと、芸能界にいた頃に、サラリーマン社会では絶対に教わらないようなこと、経験できないようなことを積み重ねてきたからだ。その体験が、20代後半という遅い時期から未経験で一般企業に就職したときに、本当に活きたのだ」

 そう感じたのです。

 甘ったれの高校2年生だった僕は、芸能界という厳しい大人の世界を通じて、さまざまな体験をしました。

 芸能界の諸先輩方は、しょうもない僕に対して、とてつもなく重要な教えを説いてくれました。でも僕は、表面上はわかったフリをしつつも、本質的なことは何もつかめていませんでした。

 あ、だから売れなかったんだ……。いまさらながら気づきました!

 でも、これは自分にとって、決して無駄な時間ではありませんでした。「サラリーマン社会」という、まったく異なる環境でもなんとか活躍することができた、その原点は、芸能界時代に数多く出会ってきた、さまざまな魅力あふれる方との交流にあったこと、彼らが当時の僕に本当に伝えたかったことが、この歳になってようやくわかってきたからです。
「そうか。あのとき教えてくれていたことは、こういうことだったんだ。あれは社会人として生きていくうえで、非常に重要なことだったんだ」……と。

 芸能界時代、多くの方にたいへんお世話になりながらも、何ひとつ結果を残せぬまま去ったことへの懺悔と、当時のみなさんに対する感謝の気持ちを込めて、この本を書いてみようと決意しました。

 芸能界に興味のある方はもちろん、ない方にも、読んでいただけたら嬉しいです。きっと、なにかしらの発見があると思います。


2012年5月 飯塚和秀

この記事は役に立ちましたか?

役に立った
0
残り:0文字/本文:2023文字
この記事を買った人はこれも買っています
      この記事を収録している本
      この本で最も売れている記事
      レビューを書くレビューを書く

      レビューを書いてポイントゲット!【詳細はこちら】

      この本の目次