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本当にコワい? 食べものの正体
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まえがき

『本当にコワい? 食べものの正体』
[著]中川基 [発行]すばる舎


読了目安時間:6分
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●不安を煽る言葉、本当にそうなの?



 得体の知れない白い粉が食べものをつくっている


 添加物はなんらかの発がん性がある


 添加物が子供達をキレやすくする


 添加物無使用の無添加が体にいい



 こういった言葉を聞かない日はありません。


 添加物は危険、無添加は正義、という主義主張がまかり通っている昨今です。


 実際に書店に行けば、「XXという化合物は発がん性がある」「この成分は危ない」だの、「あれは買ってはいけない」「どの商品を食べればいい」だの、センセーショナルな言葉を掲げた書籍が並んでいます。


 本書を立ち読みしている方は、周りを見渡していただければ、ほぼそういった本で占められていることに気がつくことでしょう。


 この根源には、人間というのは不思議なもので、常に何らかの不安を抱えていないと安心できないという矛盾した生き物である、ということと多大に関係があるようです。


 もちろん、その性質ゆえに厳しい自然界を勝ち抜き、進歩してきた面もあります。


 しかし、今や水道をひねれば安全な水が出て、便利な家電製品に囲まれ、電気やガスのエネルギーも使い放題。そんな現代生活において、仕事まで保証されると、その不安の矛先は食品に向くことが多いようです。


 過不足ない暮らしをしていると、「自分の人生には本当にリスクがないのか」と疑いを挟みたくなる気持ちもわかります。


 そこに忍び寄ってくるのが、冒頭に出てきたようなフードホラーです。


 言い換えると、ほんの少しのリスクも怖がる空気。


 その結果、フードホラーがささやく


「添加物は怖い」

「ジャンクフードは悪」

「ガムシロップは糖尿病になる」

「遺伝子組み換えは触るのも恐ろしい」



 といったような言葉に踊らされて、「ああ世の中って怖い」という刷り込みがなされます。


 こんな調子では、「じゃあ何を食べればいいんだよ!!」と投げやりな気持ちになるのも、仕方がありません。


●確かに猛毒もあるのは事実。でも……?



 では、実際のところはどうなんでしょう?


 確かに、ジャンクフードの食べすぎは確実に体に悪いですし、毎日ガムシロップを含むソフトドリンクばかりを飲んでいると、糖尿病のリスクが激増するのは事実。


 遺伝子組み換え作物も、人間にとっては安全でも、環境に負荷が大きかったり、急に毒性が見つかる可能性もゼロとは言えません。


 けれども、こうしたリスクというのは、毎日のコーヒー、上司から怒鳴られるストレス、喫煙所を通りがかって吸い込んでしまった副流煙、といったものよりも遥かに低いレベルのものが大半です。


 実際に、「毎日これだけの人が食べて、元気にピンピンしているのだから、危険だっていう本が言うよりも、実は大した毒性なんてないんじゃないか」と薄々感じている人もいらっしゃるかと思います。


 とはいえ「マウスで発がん性を確認している」と言われ、聞いたこともない、得体の知れない呪文のような化学物質の名前を列挙されると、「大丈夫」とは言い切れなくなってしまう……というのが本音ではないでしょうか。



 確かに添加物の中には、青酸カリに匹敵する猛毒の成分さえあります。


 しかし、そこで「なんて恐ろしい、添加物は毒」と思考停止してはいけないのです。


 そんな毒性のあるものが、わざわざ添加されている「理由」があるはずなのですから。


 この理由を知ることこそが、食品の本質に最も触れることができる行為だと言えます。


 どうしてその添加物を入れるのか、それが品質の向上を目的としたものなのか、粗悪な材料であることをごまかすためなのか……。


 それらはほぼ、食品ラベルに書かれた成分表示から読み解くことができます


 とはいえ、何も情報を持たない人からすると、成分表示もチンプンカンプンな言葉の羅列に過ぎません。


 本書では、このラベルの読み解き方、ポイント、読み解くために必要な知識をお伝えしていきます。


 PART1では、食べものに関して知っておきたい基礎知識について、PART2ではいわゆるニセモノ食品や、「あれって何でできてるの?」と疑問に思われているであろう食べものの正体に迫っていきます。


 そしてPART3では、「危険!」と騒がれている食品添加物は、実際どうなの? という点について解説しています。


●何を食べるべきかがわかる!



 本書は「添加物は無害だから、安全だから安心しろ」と言う乱暴な本ではありません。

「どうして安全と言えるのか?」を示さなければ、添加物を有害だとヒステリックに糾弾する本と大差ないのですから。


 誰がどういう安全を保証しているのか?


 そもそも毒性試験というのはどういったものなのか?


 といった事実に基づいて、きちんと解説をしています。


 途中、化学の授業を思い出す人もいるかもしれませんが、安心してください。


 理科系の知識がなくても読めるよう、本書はできるだけわかりやすく説明をしているつもりです。


 ただし、残念ながら、本書は完璧な内容を保証するものではありません。可能な限り調査と検証はしていますが、科学というものは、昨日までの常識がひっくり返ることもある世界です。


 本書で紹介していることは、可能な限り最新情報を集めたものであるという点に関しては、少し心に留めておいてください。



 本書を読み終わる頃には、食べものを選ぶ際に値段だけでなく、商品の裏側のラベルを見て、その正体がわかり、自分にとって、あるいは家族にとって必要なものなのかどうかを、自分で決められるようになっているはずです。


 そうすればテレビの怪しい健康番組や、サプリメントのCMを見て「へぇ? そうなんだ」と思考停止せず、「どうしてそうなる?」と一瞬、立ち止まって考えられるようになるはずです。


 本書の目指すところは、そうした与えられた情報を鵜呑みにするものではなく、個々人が自分で判断する力を持つことでもあります。


 皆さんが「自分の考えをしっかりつくる」判断材料になれば御の字なのです。


 その上で、踏み台にしていただければこれ以上の喜びはありません。


 すべての情報において「どうして?」と考える重要性。


 それこそが本書の目的とするところです。


中川 基




 本書はサイエンスジャーナリストが研究論文等に基づいて見解を述べたもので、食品による健康面への影響などについて保証しかねます。健康面での不安がある場合は、医師にご相談ください。著者および出版社は、一切の責任を負いません。

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