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本当にコワい? 食べものの正体
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1 食品ラベルから読み解く食べものの正体

『本当にコワい? 食べものの正体』
[著]中川基 [発行]すばる舎


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●答えは全部目の前にある



 本書は食品に対して食品表示・成分表示ラベルシールから、その食品の正体に迫る、という仰々しい題目があるのですが、それくらいに食品表示ラベルには、食べものの本当の姿が書かれています


 ただ、あまりにも簡単に書かれすぎていて、それがどういう意味を持つのか、どういう部分に目を光らせればいいのかという点を解説したものは、意外とありません。

「ソルビン酸なんとかや、防腐剤、なんとかリン酸などという見慣れない言葉が書かれている食品は避ける」……で果たして正しいのでしょうか?


 そんな選び方は非科学的です。


 耳慣れない物質だから体に悪い?


 それでは火を恐れる動物と同レベルです。


 毎日口にするものだからこそ、見極める力をつける。


 偉そうに語るようで心苦しいのですが、食品ラベルを見れば、その食べものが栄養豊かな材料からできているものなのか、それともスカスカの食品なのか、不要な添加物だらけなのか、アレルギーの原因物質は含まれているのかなど、ある程度の情報はその場で得ることができるのです。


 食に関する怪しい情報も出回っていますが、情報の取捨選択、そして何を食べるかは本書でもほかの本でもなく、あなたが決めなくてはいけないことです。



 では、本書がうたう食べものの正体はどこにあるのでしょう?


 パッケージには色とりどりのうたい文句が並び、カロリーオフだの、体にいいだのトクホだの、カラフルなメッセージが乱舞しています。


 しかしその裏を見ると、地味な食品表示ラベルがちんまりと載っています。この食品表示ラベルこそが食品の本質。ここがあれば、パッケージなどただの「飾り」に過ぎません。


 そんな食品表示ラベルについて、「見るべきところ」を解説していきたいと思います。



【名称】


 まずは名称です。単純に品名が書かれているだけだと思うことなかれ、実はこの「名称」欄で、食べものの正体がほぼわかってしまうものが少なくありません。


 例えば、一見チョコレートに見えるお菓子も、それがカカオが主成分の「チョコレート」なのか、加工やし油でつくられた油分などで成分を調整してつくられた、チョコレート未満の「準チョコレート」なのかがわかります。


 パッケージでは区別がつかない醤油も、この名称欄を見れば「しょうゆ」なのか「しょうゆ風調味料」なのか、一目瞭然です。本来のものとかけ離れたものも簡単に見分けられることが多いわけです。


 アイスクリームだと皆さんが思っているものも、乳脂肪分がほとんど含まれていない「ラクトアイス」から「アイスミルク」、「アイスクリーム」と乳脂肪分の含有率(本物率)によって、名称が変わるものもあります(もちろん「おいしさ」と「体にいい・悪い」は別物ですから、名称1つで「悪いもの」と認定できない面もありますが)。


 ただ、「その食品はなんなのか」を知ることができるという意味では、大事な項目です。


 商品の名称は、農林水産省の管轄である「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)」に基づいた「食品表示」と「JAS規格」によって定められているルールに則って、きちんと書かれています。


 ちなみにこの法律に違反すると、農林水産省のトップページに、注意勧告をした旨のお達しが、会社名を名指しで掲載されてしまいます。


 ほとんどの人は省庁のサイトなんか見ませんが、会社名で検索すると政府系機関のWEBサイトは上位に出てくるので、かなり困ったことになります。


 サプリメントなどのテレビCMで会社名を言わずに一瞬だけ小さく表示しているような会社は、こうしたお叱りを受けているだけでなく、消費者庁などからも商品の撤去命令(措置命令)を食らっていたりと前科満載の場合が結構あります


 怪しい会社はググってみる……というのは、意外と見極めに役立つ時代になってしまいました。


 さて、品名だけで見分けがつくならいいのですが、必ずしも万能とも言えません。


 例えば、「プリン」のようにそもそも「プリンとはなんなのか」が法的に決まっていない場合です。そうした場合はプリンと名乗ったものがプリンとされるため、消費者が選ぶ基準にはならない、というわけです。


【原材料名】


 原材料が書かれた欄。多くの人はここに注目するでしょう。


 原材料の書き方にはルールがあります。食品添加物以外の原材料であれば、「原材料に占める重量の割合の多いものから順に、わかりやすい名称で表記すること」となっています。


 また、大豆、トウモロコシ、ばれいしょ、なたね、綿実などにおいては、それを原材料とするものは、遺伝子組み換えの有無を表記しなくてはいけない、等のルールがあります。


 よくお菓子などのラベルに「ばれいしょ(遺伝子組み換えでない)」などと書かれているのを見たことがあると思います。逆に遺伝子組み換え大豆でつくった醤油を入れる場合は「しょうゆ(遺伝子組み換え)」と表記が必要なわけです。遺伝子組み換え作物の是非はともかく(一概に悪いものではなく、むしろ現在の産業を支える根幹と言っても過言ではないので、簡単に善し悪しを決めてはいけない)、表示義務として存在します。


 近年は食品添加物も原材料食品の列挙のあとに、まとめて分量の多いもの順で表記することになっています。


 添加物のそれぞれの名称などからの逆引きは、本書のPART3をご参照ください。


 またアレルギー源になりうる物質も表示義務があり、製造工程での混入(例えばそば粉加工ラインと製造ラインが近く、多少混入する)なども表記の対象になっています。


 この欄を見ることで、その食品がどういったものであるかも知ることができます。


 ただ、結論を先に言ってしまうと、「この食品は避けるべき」というものは、実はそれほどありません。


 別に合成色素が入っていようが、保存料が入っていようがそこは大きな問題ではないからです。ただ、材料が栄養価の乏しい粗悪なもので、添加物の力で食品としての体裁をなんとか保っているものもあります。


 しかし、そういう食品を「おいしい」と食べることが必ずしも悪いことではありません。トータルで栄養面の偏りが起きないよう気をつければOKなのです。


【内容量・保存方法・賞味期限】


 商品としての量は、表示義務があります。一見パッケージが派手で多そうに見えても、より多くの量が入っているものを選びたい時には、ここを見ればこれまた一目瞭然です。


 保存方法もまた、その食品をおいしく食べるために必要な情報なので、しっかり見なくてはいけません。例えば購入したスナック菓子を、パック入りの菓子だと油断して直射日光直撃の車内に延々と放置していたら、1日でかなりおいしさは失われてしまいます。できるだけちゃんと書かれている通りに取り扱うのは、消費者の責任です。


 賞味期限は大体「パッケージの別の場所に記載されている」と表記されています。


 また、表記は2014年4月1日だった場合140401といった感じになり、ものによってはロットナンバーが割り振られています。


 ロットナンバーはあくまで工場での生産ラインの管理上必要なだけで、特に規則などはなく、各社が問題解決の際に役立てるようつけられたものです。


【製造者】


 製造者の名前や、その責任の所在のある会社などが書かれています。


 この責任というのは、万一、不良品が入っていたり、また異物の混入、食中毒などが起きた際、その責任の一端を担う人(会社)ですよ……というものです。


【食品マーク】


 前述の表記に加えて、日本の食品には、独自のマークがついていることがあります。これもまた、食品を見分ける指標となります。


 例えばパッケージに「有機」とか「オーガニック」と書かれていても、農薬を使っているし、化学肥料も使っている(別にこれが悪いことではないのですが)〈自称オーガニック〉は結構抜け道だらけで、パッケージに書いても特に罰則などはありません


 こうした「自称」オーガニックと、いわゆる多くの人が思い浮かべるオーガニックを見分けるには、有機JASマークがついているかどうか、確認するだけでOKです。


 有機JASマークは、この手のマークの中でもとりわけ厳しいもので、国際的基準(日本では有機JAS規格)に準ずる認定機関の、とても厳しい審査を経て認証されたものだけが名乗ることができるので、偉いのです。


 ちなみにこの有機JASマークは高く評価されており、平成26年1月1日より、我が国の有機JAS制度による認証を受けた商品は「organic」等と表示して、米国へ輸出できるようになりました。


 基本的にJASマークのついているものは、きちんとした食品であることが多いため、一定水準以上のクオリティの食べものを選びたいという人には役に立つでしょう。


 またそれ以外にも、公正マークやSQマークなど安全性や品質を業界団体が保証するものまで様々なものがあります。


 逆にトクホ(特定保健用食品)のように、ちょっと効能が一人歩きして、本質を見失っているものもあり、こうしたマークがついていれば安心かと言えば、ただの判断基準でしかないというのも事実です。


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