『本当にコワい? 食べものの正体』
[著]中川基
[発行]すばる舎
■隠れたうま味と食欲増進効果がある
■ちょっと高いお酢を使えば、料理が1ランクアップ
■ビタミンCのサプリはぼったくり。「アスコルビン酸」で買おう
●おいしさと深い関わりのある酸味
酸味は5大基本味の1つであり、酸っぱさによるおいしさは、お菓子やジャムといった甘いものとの相性だけでなく、油料理の後口をさっぱりさせたり、また塩に対しては使用量を少なくできるというメリットがあります。
味ぽんのような酸味醤油は、うま味調味料と酸味料のおかげで醤油の使用量(それに含まれる塩の量)が3割以上少なくてもおいしく感じるので、使い方によっては減塩料理の手助けにもなるわけです。
また、酸味は口の中をさっぱりさせることで、食欲を増進する作用もあります。
お腹がいっぱいでもワインを一口飲むとまだ食べられる、となった記憶のある人は多いはず。それはワインに含まれる酒石酸の影響によるものかもしれません。
そんな酸味料も、工業化され、安価に大量につくることができるようになっています。
そうした酸味料がどうやってつくられ、どうやって使われているのかを知っておくといいことがあります。