読みたいトコだけ買える本。
犬耳書店
初めての方へ 記事一覧 無料登録 ログイン
0
-1
kiji
0
1
1132664
0
本当にコワい? 食べものの正体
2
0
0
0
0
0
0
くらし
お気に入りとは?

お気に入りボタンを押すとお気に入りリストにこのページが追加されます。興味のあるページ・気になったページを後から確認するのに便利です。

お気に入り お気に入り
あとがき

『本当にコワい? 食べものの正体』
[著]中川基 [発行]すばる舎


読了目安時間:5分
この記事が役に立った
0
| |
文字サイズ

●何を基準に選べばいいのか?



 さて、我々が向き合う食。食品とは何を求め、何であればいいのでしょうか?


 もちろん腐っていたり、病原菌が含まれていたり、有毒物質が含まれていたりするものは論外ですが、それ以外でも、カロリーや栄養素、そして添加物の有無など諸々の情報を改めて吟味することです。


 例えば、加齢して、飽和脂肪酸の代謝がうまくいかなくなってくると、揚げ菓子や純チョコレートの油脂、ラクトアイスなどを食べると、ニキビや吹き出物ができてしまうことがあります。


 これは別にラクトアイスなどの食品が「悪いもの」なのではなく、「体質に合わなくなった」ということです。

「安全」と「おいしい・楽しい」をごっちゃにしてしまうと、とたんに食に対しての、厳しすぎる審査が始まってしまいます。


 食というものは、口から入り、そして代謝されてバラバラの栄養素となり、それは体を維持したり、細胞をつくったりといった材料に使われます。なので基本的に、高栄養(ビタミンやミネラルが豊富)で低カロリー・低刺激(カロリーオフといったものではなく、消化に負担が少なく、体に過剰な刺激を与えないもの)を選ぶのが正解と言えば正解です。


 なのでそうした食べものを見極める力は非常に大切です。


●自分の頭で考えて選ぶことが大切



 きちんと梅を干して塩漬けにされてつくられた梅干しなのか、それとも梅酒工場で梅酒をつくるために絞りきられた、スッカスカの梅を添加物で味付けして出来上がった梅干しモドキなのかは、栄養面では後者には語るべきものは何もありません。


 では、梅干しモドキは悪なのでしょうか? ラクトアイスも悪なのでしょうか?


 そもそも善悪などで食品を見てはいけないのです。


 別に梅干しのミネラルやビタミンがなくっても、それ以外の食品で摂れていればそれでいいわけです。


 極論すれば、ジャンクフードばかり食べていても、マルチビタミンを飲んでいればいいという話にもなりそうですが、そんな空中アリ的な重箱の隅をつつくような話ではなく、自分の体に入ってくる栄養素と、カロリー過多になりすぎないことを意識していればいい、それだけのことです。


 別に梅干しモドキの味や食感が大好きでたまらないのであれば、食べるべきです。


 ただし、安さだけで食品を買いそろえると、気がつくとモドキだらけの、栄養素が乏しい割にカロリーばかり高い食品が集まってしまうのも事実です。


 なので、無意識・無考えで食品に向かうのは、10年後、20年後の健康をないがしろにしているのと同じです。


●視点を変えて考えるとラクになる



 食は「健康的」であるのは最低限ですが、それを1食ごとで考えずに、せめて1週間で日割りして考えれば気楽になります。


 たまにはピザやハンバーガーを腹一杯食べたい人もいるでしょう。


 でもそのあと、野菜多めの食生活をしてカロリーも、週割りでいつも通りになるように調整すれば、何も問題ありません。多少ニキビができるかもしれませんが、快楽の代償としては大したものではないでしょう。


 とはいえ、原発事故などがあり、そうした放射性物質の混入や、農薬の残留に、賞味期限切れの材料を使った偽装食品、なんてニュースを見ると、食に対して必要以上に厳しすぎる独自審査をしてしまいがちです。


 そうした食の安全は「濃度」で考えると気が楽になります


 例えば、我々の今目の前にある空気。実は、環境ホルモンとして知られるダイオキシンの類の分子が数億、鉛の原子が数十億個、塩化水素やアンモニア、水銀に至ってはその数倍から数十倍含まれています。


 空気は汚れている……そんな我々の体には、すでに細胞1つあたり100億個以上のPCB(環境ホルモンの発がん性汚染物質1つ)が含まれていて、ウランやプルトニウムまでおそらく体のあちこちにごく少量見出すことができます。それに我々の主食である米は、イタイイタイ病の原因物質として知られるカドミウムを一粒あたり数億個含んでいます。



 では、世界は病んでいる……世界は汚染されている……のでしょうか?


 そんなことはありません。分子レベルの汚染は当たり前なのです。


 むしろ完全にクリーンなものは、人類の有史以来どころか生物の歴史以前から存在しないのです。


 ジャングルの奥地で米を栽培しても、そもそも稲科の植物は重金属を集めますし、その他の有毒物質も人間が生み出したものより、自然界にもともと存在するもののほうが遙かに危険な量であることもしばしばであり、「毒性を発揮するものが含まれているものは全部毒」というのは、ヒステリックかつ極端な考えです。

「毒性」というのは濃度であることが大切です。毒物というのは毒性のある物質が高濃度で含まれているから毒なのです。


●食の安全はきちんと考えられている



 添加物に関しては一部の危険性が考えられるものは、厳しくADIという1日の許容摂取量が決められ、多少オーバーしても大丈夫なように計算され、消費者が困らないようにできています。つまりこれも、濃度が濃くならないように調整されている限りは「何も気にしなくていい」のです。


 それよりむしろ、栄養が偏らないようにすること、カロリー摂取が過剰にならないようにすること、そして何より飲酒喫煙に注意をすれば、それ以上の健康はもはや「運」の領域と言えます。


 添加物ごときが干渉できる危険性は皆無と言ってもいいでしょう。


 添加物は非常に悪役にしやすい一面があります。


 またトランス脂肪酸なんてものも、明らかに有害であるという数々の実験結果からも言えるでしょう。


 しかし、だからと言って、それらを避ければ「何を食べてもOK」というのは全くの別次元であるということが最も危険な罠です。


 こうした罠に陥らないために、本書を通して「食品」と「自分の体」を見つめ直すきっかけになれば、これ以上の作者冥利はございません。安心して成仏できます(笑)。


著者

この記事は役に立ちましたか?

役に立った
0
残り:0文字/本文:2417文字
この記事を買った人はこれも買っています
      この記事を収録している本
      この本で最も売れている記事
      レビューを書くレビューを書く

      レビューを書いてポイントゲット!【詳細はこちら】

      この本の目次