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不安のしずめ方40のヒント
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1 不安から逃れるために不幸にしがみつく

『不安のしずめ方40のヒント』
[著]加藤諦三 [発行]PHP研究所


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 私が「人は時に、死んでも不幸を手放さない」と言ったら、あなたはどう思うだろうか。

 多くの人は「まさか」と思うだろう。人は誰でも幸せを望んでいるから、「死んでも不幸を手放さない」などということはあり得ないと思うに違いない。

 しかし悩んでいる人と四十年以上にわたって接してきた私の感想は「人は時に、死んでも不幸を手放さない」ということである。私はこの何十年間、命がけで不幸に執着する人をたくさん見てきた。

 それは、人間にとって不幸よりも不安のほうがはるかに強い感情だからである。

 人は不安を避けるためには、死にものぐるいで不幸にしがみつく。なりふり構わず不幸にしがみつく。

 私は三十年以上もラジオのテレフォン人生相談のパーソナリティーをしている。そしてつくづく感じるのは、悩んでいる人は、なんでここまで不幸な結婚にしがみつくものなのかということである。

 不幸な結婚でノイローゼになっている奥さんがいる。(ひど)い夫と離婚することを勧めても決して離婚しようとしない。たとえギャンブル依存症の夫でも、今の生活が変わるのが不安なのである。

 離婚した先の人生がどうなるか不安だから、たとえ暴力を振るう夫でも、離婚はできない。不安を突き抜けて先に行くよりも、今の慣れた不幸のほうが生きやすい。

 まさにカレン・ホルナイが言うごとく、人は不安になればなるほど現状にしがみつく。そして、自分が離婚の不安に耐えられないことを「子供がかわいそうだから」と言い訳をする。

 奥さんは、離婚して未知の生活が始まることが不安なのである。

 人は自分の実力が試される場面で不安になる。彼女は仕事をしたことがないので自立ということに不安がある。

 こういう奥さんはたいてい、自分は社会で働けないと夫から思いこまされている。

 不幸な女性ほど過去に執着する。彼女が社会で働くことに対して不安があるから、冷酷な夫はそこをついて勝手放題をする。

 未知の世界に足を踏み出すのは、とてもではないが不安で恐ろしい。そこで人々は、先に踏み出すまいと命がけで現在の不幸にしがみつく。
「将来不安なんですねー、いろんなことに疲れましてねー」と言う。

 現状にしがみつく人は、今を生きていない。

 もしこの奥さんが「自分はどうなってもやっていかれる」と思えば、離婚を恐れない。生活の変化を恐れない。

 今現在がどうにもならなくなっているときには、「守る」のではなく、「破る」ことである。
「破る」は「捨てる」。

 捨てるとは、不幸を受け入れること。不幸を受け入れれば、今を生きられる。

 うつ病になりそうな人は、「今がどうにもならなくなっている」のに不幸を受け入れないで、自分の身を「守ろう」とするから、結局うつ病になってしまう。

 今、濁流に(あえ)いでいる人はその濁流を離れない。
「あっちの川に行け」と言われても行こうとしない。

 でも、未知への不安を乗り越えた人は次の川に行く。
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