読みたいトコだけ買える本。
犬耳書店
初めての方へ 記事一覧 無料登録 ログイン

犬耳書店はRenta!へ統合いたします

(2021/9/29 UP)

犬耳書店は、姉妹店のRenta!(レンタ)へ統合いたします。
詳しくはこちらでご確認いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

0
-1
kiji
0
1
1133596
0
不安のしずめ方40のヒント
2
0
1
0
0
0
0
くらし
お気に入りとは?

お気に入りボタンを押すとお気に入りリストにこのページが追加されます。興味のあるページ・気になったページを後から確認するのに便利です。

お気に入り お気に入り
あとがき

『不安のしずめ方40のヒント』
[著]加藤諦三 [発行]PHP研究所


読了目安時間:4分
この記事が役に立った
1
| |
文字サイズ


 私たちが悩みにとらわれたときに気がつくべきことは、今自分の脳は「生きる」という視点からすれば「間違って活動している」だけだということである。

 私は悩みにとらわれたときに「私の脳のある箇所が活動しすぎている」だけだと思うことにしている。

 私は不安なときに三つのことをするように勧める。

 私は不安なときにいつも「事実が大変なのではない」と自分に言い聞かせている。これが第一である。

 たとえば、喘息(ぜんそく)という事実を自分の脳が処理する段階で大騒ぎにしているのだ、と自分に言い聞かせる。

 このように解釈することで安心するように自分を訓練している。

 実は小さい頃に何か不安なときに、たとえば風邪をひいたときに、「大丈夫だよ」と言ってくれる親がいた人は、案外いろいろの事態に安心している。

 不安なときに、「大丈夫よ」と毛布をかけてくれる、その安らぎが子供を強くする。

 悩みの遺伝子を持って生まれてもそれほどには心配しないようになっているだろう。

 不安な人は、「大丈夫よ」と毛布をかけてくれる人を探している。

 不幸にして、「大丈夫よ」と毛布をかけてくれる人がいない人は、自分で自分を安心させる訓練をするしかない。

 そのときに、今述べたように解釈をして、事態そのものはそんなに深刻ではないのだ、単に自分の脳のある部分が活動しすぎているにすぎないのだ、と自分に言い聞かせることである。

 事態が不安なのではない。その人がその事態を不安に感じているのである。

 自分は今あることを百のことだと思っている。しかし実はそれは十のことでしかないのである。だから百だと思ったときには、これは自分が百と思っているだけで実は十なのだと、頭で自分に言い聞かせることである。

 不安な人は噂や人の言うことに影響される。

 不安だと人の何気ない言葉に動揺する。

 不安な人は人の何気ない言葉で心が乱れる。

 試験問題ができないで不安な学生がいる。すると「オレ、授業出席しないけど、試験前に友達のノートを見せてもらったら、全部できちゃったよ」と言う友達の言葉を真に受けて、教授に攻撃的になる。

 そういうことを言う友だちの心の中を考えない。

 そういうことを言う人自身が自信がないのである。心の底では「自分は頭が悪い」という劣等意識を持っている。しかしそれを認めたくない。そこで不安である。

 その自信のなさが反動形成的になって、自信を誇示しているにすぎない。

 試験前に友達のノートを見るだけで全部できる問題などあるはずがない。

 逆に「昨日勉強した?」と聞かれて「寝ちゃった」と答える人は、試験が良くできなかったときの防衛であろう。人は反動形成でものを言ったり、置き換えでものを言ったりする。

 不満であったり不安であったりすると、その防衛的な発言に影響されて、怒ったり、落ち込んだりする。


 私が不安なときに勧める第二のことは、同じような状況に「他の人が巻き込まれたらどうであろうか?」を考えることである。つまり、もし自分が悩みの遺伝子を持っていると思うなら、「悩みの遺伝子を持っていない人ならどう思うか」と考えるのである。

 すると「気にしないのではないか」という気がすることが多い。

 そのことが怖くて気になって眠れないのは、そのことが自分にとって事実、脅威なのではなく、自分が脅威に感じているにすぎないと気がつく。

 精神医学者のエドワード・M・ハロウェルによると、ある人は悩むように生まれついているようである。

 ある人は傷つきやすい神経を持って生まれている。

 それに対してある人は生まれながらにして自信を持っている。

 ある人は生まれながらにして不安である。

 ある人は生まれながらにして落ち着いている。

 また別のある人は、生まれながらにして恐れ悩むように生まれてきている。

 悩める哲学者になるべくして生まれる人もいるが、悩みを和らげる笑顔の持ち主もいる[註17

 私たちは、悩みの遺伝子を持って生まれたことも、生まれ育った環境も、自分の運命として受け入れるしかない。もしそれを自分の運命として受け入れられないならば、生涯不安や心配に悩まされ続けるであろう。


 私が不安なときに勧める第三のことは、「今自分が最も恐れていることは何か」と考えることである。
「最も起きて欲しくないことは何か?」と考える。たとえば「ガンに冒される」とか「あの人が死んでしまう」とかである。とにかく自分が最も起きて欲しくないことを考える。

 そのことと、今の事態を比べてみる。

 すると案外、今の事態が大事件ではないと気がつくことが多い。

[註17]ibid. p.13.
この記事は役に立ちましたか?

役に立った
1
残り:0文字/本文:1894文字
この記事を買った人はこれも買っています
      この記事を収録している本
      この本で最も売れている記事
      レビューを書くレビューを書く

      レビューを書いてポイントゲット!【詳細はこちら】

      この本の目次