『比べずにはいられない症候群』
[著]香山リカ
[発行]すばる舎
《自信を持てる人、持てない人》
いまの時代、いちばん自分にとってストレスになるのは、なんといっても「私ってダメだな」と自分に自信が持てないことではないでしょうか。
昔はたとえ「自信が持てない」という人でも、それほど不利ではなかったのです。
「声が小さい」「気が弱い」という女性は、昔は「控えめでおしとやかだね」とむしろほめられることも多かったのですが、いまの時代は「それではグローバル化した社会で落ちこぼれてしまうよ」と欠点のように扱われます。
本当は「自信がない=欠点」というのはおかしなことです。自分に自信が持てない人は、その分、他人にやさしくできたり弱い人に共感する力を持てたりするはず。