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仕事がうまくいく自分の創り方 モチベーション革命 30の法則
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01 共感 自ら機会を創り出し機会によって自らを変えよ

『仕事がうまくいく自分の創り方 モチベーション革命 30の法則』
[著]小笹芳央 [発行]PHP研究所


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採用担当者としてキャリアの第一歩を踏み出す。
採用業務を通じて「人材で会社が変わる」という確信を得る。


 私は大学卒業後、新卒でリクルートに入社しました。留年して大学五年生だった私の成績は、決して(かんば)しくありませんでしたが、就職活動では幸運なことに大手の総合商社や金融機関から内定をもらうことができました。当初は商社マンになろうと心に決めていた私ですが、リクルートとの出会いによって、進路を変更することになったのです。その際に私の心を動かしたのが、

「自ら機会を創り出し機会によって自らを変えよ」


 という社訓とそれを体現している社員の姿でした。

 人材輩出企業として頻繁にマスコミに取り上げられるリクルートですが、卒業したOB・OGたちがいつまでも大切にしているのが、この社訓です。一九八八年に勃発したリクルート事件以降、どういう理由からかこの社訓がなくなってしまいましたが、事件前の入社組にとっては、共通の精神的基盤となっているのは間違いありません。

 どんな組織にも、その組織に(つど)う複数の人間が心の拠り所としている基軸があります。企業の「知名度」や「安定性」が基軸の役割を果たしている場合もあるでしょう。或いは「経営者のカリスマ性」や「高待遇」を基軸として成立している組織も多いと思います。当時のリクルートは、その基軸が「自ら機会を創り出し機会によって自らを変えよ」という価値観だったのです。

 大阪から上京して早稲田大学に通っていた私は、はじめの一年間ぐらいは東京での生活に馴染めずに苦労しました。今から思えば、環境への適応力が欠けていたのかもしれません。大学の退屈な授業、大都会での希薄な人間関係、言葉の違いや食生活の変化など、自分を取り巻く新しい環境に戸惑っていました。そして、大学内で自分の居場所を見つけられないまま、いつのまにか授業にも出なくなり、ことあるごとに大阪に帰っては、地元の仲間たちと遊んでいたのです。

 そんな生活にピリオドを打ったのは二年生の秋のことです。「このままでは、小さな世界にしか住めない人間になってしまう」「夢を抱いて上京したのに、そのチャンスの芽を自ら摘んでしまっているのではないか」という危機感を抱いた私は、大学でツアーサークルを立ち上げることを決心しました。以来、代表者として学生生活の大半の時間を新興サークルの組織拡大に注ぐ日々が続きました。そして、気づいた頃には学内でも指折りのサークルに発展し、自分の生活や人間関係の基盤は完全に東京に移り、なかなか帰省する時間もないぐらい、充実した生活を送ることになったのです。

 就職活動でリクルートを訪問した際には、サークル組織の立ち上げや、その拡大プロセスに耳を傾けてくれる採用担当者と意気投合しました。そして、提示されたのが「自ら機会を創り出し機会によって自らを変えよ」というフレーズです。学生生活を充実させるために、自分にも後輩にもいい聞かせてきた「生き方」のようなもの、自分なりにたどり着いた「信念」のようなものが、端的な言葉であらわされており、強く共感を覚えました。
「自ら機会を創ること」には、「受身の姿勢では、自らを成長させる機会は訪れないこと」「自ら積極的に環境に働きかけることの大切さ」などの意味が込められています。また、「機会によって自らを変えよ」は、「自分が創り出した機会は自分自身を変化、成長させるかけがえのないチャンスであること」を教えてくれます。いずれも、自分の実体験から素直に共感することができました。サークルとはいえ、代表者として一〇〇人以上の大組織をまとめていくためには、自分自身がブレないように、一定の信念を持つ必要があったのです。

 ジョン・F・ケネディの有名な大統領就任演説に、

「国が何をしてくれるかではなく、自分が国に何ができるかを考えよ」


 という言葉があります。私の興味はその内容よりも、なぜこの演説内容がこれほどまでに語り継がれるのかという点にあります。それは、人間というものは国や組織から与えられることばかりを期待する傾向が強いからだと思います。サークルでもその拡大過程で、徐々に立ち上げ期のような当事者意識を持った人材が少なくなってしまうという困難を経験しました。企業組織、ましてや国家単位になればなおさらでしょう。多くの人が、受身、お客さん気分、批評家に陥ってしまうものです。
「自ら機会を創り出し機会によって自らを変えよ」は、各人に強烈な主体性を要求する言葉です。このフレーズに共感する人材が集まっている組織であれば、自分自身の信念を変えることなく頑張れると確信できました。

 営業職を希望し、意気揚々と入社した私が配属された先は、意外にも人事部人事課採用担当でした。しかし、「自らを変える」の言葉どおりに気持ちを切り換えて、この社訓に共感する仲間を(つの)るべく、ハードな日々を過ごすことになったのです。

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