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生き方・教養
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ことばの春夏秋冬

『言葉のおしゃれ』
[著]楠本憲吉 [発行]PHP研究所


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* 正月 *

 御降(おさが)

 元日に降る雨や雪のことをいう。平常のように「降る」といわないで、縁起よく「御降り」というわけである。元日だけでなく三が日もこうよぶのだという説もある。御降りのことを別名、「富正月」ともいって、豊穣の前兆としてこれを喜ぶ風習もある。

 農家で適当に降る雨のことを「おしめり」というが、このおしめりも御降りと同じニュアンスのことばだと思う。


  御降りが火矢(ひや)となり僕(たて)となる    憲吉


 淑気(しゆくき)

 新春の清くなごやかな気分のことをいう。また、正月には瑞雲が棚引き、目出度い気配が漂う。このことをいうわけだが、具体的には、空や雲、あるいは大気のことをいっているとみてもよい。俳句の約束の上に立つ季語である。


  起こりそむる炭の中より淑気かな    龍雨


 (よめ)(きみ)

 正月言葉でネズミのことを嫁が君という。なぜネズミが牝牡ともに「よめ」であるかというと、前からあった「よもの」(忌むもの)の語の変化であろうとは池田弥三郎氏の説である。

 養蚕の盛んな地方では、カイコの害敵としてネズミを非常にきらう。だからこのきらいなネズミをあえて「嫁が君」という忌詞(いみことば)に置きかえるのだという説もある。ヘビのことをナガムシ・クチナワ・タイショウというのもやはり養蚕家から出た忌詞である。

 またネズミのことを大黒様の使いとして大切にする地方もあって、嫁が君はその敬称だとする説もある。


  ぬば玉の(けい)かいま見ぬ嫁が君    不器男


 雑煮(ぞうに)

 雑煮の語源は『滑稽雑談』によると「多雑をまじへ煮るゆゑに、雑煮と称するか」とあり、『守貞漫稿』によると「雑煮、本名を〈ほうぞう〉といふなり。五臓を保養するの意にて保臓と書するなり」とある。北九州各地ではノーレエ・ノーライなどといっているが、年神祭の直会のなまりで、神饌をおろしていただく行事をいう。したがって正月の雑煮は、年迎えをするために年越しの夜、神に供えたものをおろして、いっしょに煮て、神とともにたべた名残とされている。
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