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『ネコにウケる飼い方』
[著]服部幸
[発行]ワニブックス
健康チェックはふだんの観察とスキンシップで
ネコは体調が悪いときでも、それを表に出さない動物です。
どこか痛いとか苦しいというときも、鳴いて訴えるようなことはなく、我慢強くじっと耐えて、ふだんどおりにふるまうことが多いのです。野生での単独生活では、弱った姿を外敵にさとられては襲われやすいということもあるのでしょう。
また、ふだんも寝て過ごすことが多いので、具合が悪くて寝ているのか昼寝しているだけなのか、わからないことも多々あります。外見からは異変に気づきにくく、あきらかな変化が現れて周りがあわてる頃には、だいぶ症状が悪化してしまっているというケースが多いのです。
そんなネコの健康管理は、飼い主さんのいちばん大事な役目です。体調の変化や小さな異常にもできるだけ早く気づいてあげられるように、次のことに注意してほしいと思います。
○スキンシップの習慣をつける
体をなでてあげたりグルーミングの時間を持つことで、ふだんからよくスキンシップをしていれば、いち早く異変に気づくことができます。さわられるのをいやがる部位があったり、シコリ、腫れ、脱毛などは、体にふれてこそ発見できます。
○うんちとおしっこを観察する
ふだんの健康時の状態を把握しておくことで、健康管理に大きく役立てることができます。うんちは、下痢、便秘をしていないか注意。色が急に変わったときも要注意です(血便などの可能性もあり)。おしっこは、回数と量をチェックするほか、色やにおいの変化にも注意してください。急に回数や量が増えたときは要注意です(通常は1日1~2回)。また、トイレにいる時間が急に長くなったときは観察が必要で、トイレにいてもおしっこが出ない、排泄できず変な声で鳴く、などの異変があればできるだけ早く病院に相談してください。
○体をよく観察する
とくに目、鼻、口、耳の粘膜部分に注意してください。目ヤニが大量に出る、目が赤い、涙が出る。鼻水・鼻血が出る。口臭がきつい、ヨダレが出る。耳の中が黒く汚れている、耳を異常にかゆがる。