『ニュース、みてますか? − プロの「知的視点」が2時間で身につく −』
[著]杉江義浩
[発行]ワニブックス
─「原発」「慰安婦問題」「池上さんのコラム封殺」問題点は三つありました─
右寄り、左寄り、という分け方には現代の日本において、一般的な意味はないことは述べましたが、便宜上、今でもこの表現が使われることがあります。
マスメディアの場合は、現政権、つまり自民党政権に対して協力的なメディアを右寄り、自民党政権に批判的なメディアを左寄りと呼ぶ場合があります。朝日新聞はどちらかというと左寄りのメディアとして有名でした。
その朝日新聞が大誤報を出していたということで、二〇一四年夏の終わり頃、一斉に新聞や雑誌などのメディアはもちろん、国を挙げての大騒ぎになりました。ニュースのありかたについての議論がニュースになるという、ちょっと珍しい例だったのです。