『終の二択 − 定年からの取捨選択術 −』
[著]紀平正幸
[発行]ワニブックス
夫と妻ではもらえる年金の種類が違う
今流行の熟年離婚。今や熟年離婚する夫婦の件数は年間三万九〇〇〇件以上で、全離婚件数の一七%を占めていると言う。一般的には、二〇年以上連れ添った夫婦の離婚を「熟年離婚」と呼んでいる。
熟年離婚に関してはさまざまなケースがあるため一概には言えないが、ファイナンシャルプランナーの立場から言わせていただくと、「離婚は損するだけ」だ。
例えば「年金」の問題が挙げられる。年金支給額は現在、夫婦合わせて一ヶ月で平均二二万七〇〇〇円となっている。これは、「夫がずっとサラリーマンとして働き、妻は専業主婦をしていた」というパターンである。