彼氏にふられた直後、寂しい気持ちをまぎらわすために、好きでもない、言い寄ってきた男性とつきあい、一人でいるのが寂しくて、ついそのまま一緒に一夜を過ごしてしまった……。
そんな話を聞くことがあります。たしかに、そのいっときだけは、寂しさを忘れることができるかもしれません。でも、そうした行動を取った場合、翌朝起きたときに、おそらく強烈なむなしさに襲われるのではないでしょうか。寂しさを埋めようとして恋愛を求めても、自分も傷つき、また相手の男性も傷つけることになります。
恋愛は、寂しさを埋めるためではなく、幸せになったり、元気になるためにするものです。
恋愛していても寂しくて、寂しいから相手に会いたくなる。相談に来る女性からそんな言葉を聞くことがありますが、そもそもなぜ寂しくなるのだろうと思います。恋愛には本来「寂しさ」というものは存在しないはずです。
好きだから会いたいし、好きな人に会って癒されたい、という気持ちであれば、それは自然な感情です。会うことによって癒される、つまり自分にとってプラスになります。恋愛というのは、それによって自分や相手にプラスの何かをもたらすもので、そうでないのなら、それは恋愛とは呼べないと私は思います。
「寂しいから会う」というのは、それによってプラスの何かを得るというより、「寂しい」というマイナスの感情を埋める行為です。それは恋愛ではありません。
実はつきあっている相手への恋愛感情はとっくに冷めているのに、クリスマスや誕生日を一人で過ごすのは寂しいからという理由だけで、相手をつなぎとめておこうとする人もいます。でも、そんなつきあいを続けていても、自分がむなしくなるだけです。そこからお互いにとっての「プラス」が生まれるとは思えません。
本当に好きな人と一緒にいて、それによって幸せを感じ、活力を得る。恋愛というのは、そんなシンプルな「プラス」を積み上げていくものです。本当に「恋愛」をしていれば、そこに「寂しさ」が入る余地はないのです。