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最強の組織をつくる 野村メソッド
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42 組織はリーダーの力量以上には成長しない。

『最強の組織をつくる 野村メソッド』
[著]野村克也 [発行]彩図社


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 阪神の監督になって2年目の2000年夏、私は当時の阪神オーナー、久万俊二郎オーナー氏と面会し、激しく詰め寄ったことがあった。

「阪神が低迷している原因は、オーナーのあなたにあります。なぜなら、組織はリーダーの力量以上には大きくならないからです」


 オーナーに対し、あえてこんな辛辣なことを言ったのは、当時の阪神が戦力の補強にほとんどお金を使おうとせず、「エースと4番を獲ってください」という私の希望を叶えてくれようとはしない現実があったからである。


 当時は逆指名制度が存在し、資金力とスカウトの努力しだいで大学生、社会人の即戦力選手が獲得できたにもかかわらず、阪神は他球団と競合すると、すぐに降りてしまう体質があった。


 加えて、オーナーは「監督を代えさえすればチームは強くなる。優勝できる」と思い込み、フロント陣も勝てない理由をすべて監督に負わせてきた。監督が1年、2年で更迭されることも珍しくなかった。


 そこで私はクビを覚悟で、オーナー自らの野球観を変えること、さらには球団の心臓部ともいうべき編成部の改革を直訴したのである。


 3時間に及ぶ会談後、久万オーナーはこんなことを言ったらしい。

「野村の言うことはいちいち腹が立つ。しかし、もっともなことばかりだ」


 私の提言があったからかどうかはわからないが、その後、阪神は変わった。編成部を改革し、ドラフトでの即戦力指名やFA補強にも積極的になった。オーナーの鶴の一声があったことは容易に想像がつく。つまりオーナーの意識が変わったのだ。こうして阪神の体質は改善され、それが私の後を継いだ星野仙一のもとでの18年ぶりのリーグ優勝にもつながった。


 こんな話を持ち出したのは、自分が阪神監督として3年連続最下位に終わったことの言い訳をしたいからではない。「組織はリーダーの力量以上には成長しない」という組織論の大原則を言いたかったのだ。


 これは現場を預かる監督にもいえることだ。監督が己に厳しく、つねに知識や情報の収集に努め、変化を恐れず成長しようとする姿勢を見せなければ、選手はついてこない。


 さらに、この大原則は常時試合に出ているレギュラー選手にも当てはまる。人格面でもチームを牽引するような中心選手の力量が伸びない限り、組織は強くならない。

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