『京都花街の芸舞妓は知っている 掴むひと 逃すひと』
[著]竹由喜美子
[発行]すばる舎
成功しているひとは、天賦の才に恵まれたひとなのでしょうか。かならずしもそうではない、というか、やはり努力の賜なのではないかと思います。
知人の知人(まったく遠い関係ですね)が、ある文学賞の新人賞を受賞されました。
授賞式および記念パーティは滞りなく終了し、二次会の席でのことです。顔ぶれが絞られたこともあって、作家の先輩諸氏や編集者のかたがたに対し、受賞者からあらためて挨拶をとうながされました。
「わたしはここにおられる諸先輩の皆様のように、才能に恵まれているわけではありません。才能のないわたしが少しでも先輩の皆様にちかづくには、努力しかないとあらためて痛感しております。